血、吸わせて？【呪術廻戦】【男主】

狗巻×男主【記憶を辿って】 ページ14

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〜シリアス注意〜


男主=『』
狗巻=狗巻「」



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〜狗巻side〜



「棘、今日はよろしく！さっさと終わらそーぜ！」



たった、30分前の出来事。



二人して、



笑い合えていた30分前。



それなのに、



『お、かかっ……』



どうして、俺を庇った君は、



「だ、れ？」



俺を忘れてしまっているのだろうか。



『いくらっ、高菜！！おかっ、か…』



「あの、なんて…？」



いつもなら、



"いつもなら"、理解してくれるはずの俺の言葉は伝わらない。



『おかか……』



絶望



この二文字だけが、頭に浮かんだ。



自然と、涙が溢れる。



俺が、あんなヘマしなければ。



「な、泣かないで…！」



俺を忘れてもなお、君はこんなに優しくしてくれる。



俺の涙を拭う手を握る。困惑した顔。



ホントに覚えていないんだ。



あれ…



こんなに辛いんだ。



「あのっ…手、離して…？」



怖くなった。



いつもじゃれあって遊んでいたあの頃が、嘘なんじゃないかって。



だって君は、俺にこんな顔しないもん。



こんな目で、俺を見ないもん。



君に嫌われるくらいなら、俺は、






死んだ方がましだよ。



A「あの、？君は、俺の何なんだ？親族か？ごめん、何か記憶がごちゃごちゃしてて思い出せそうにない。」



『…おかか…』



家族じゃない。



A「それは、違うってことか？じゃあ、友達？」



『おかか！』



違う、



A「じゃぁ、一体何だ？誰なんだよ。俺の何だ？」



どうしても、思い出してくれないのなら、



いっそのこと



ガッ



A「い"っ！？やめっ、何、すんだよ…！？！？」









嫌われてしまえ。



もう、二度と、



俺を愛してくれないのなら、



君の手で




俺を暗闇に突き落としてよ。



もう、二度と



戻って来れないよう。



期待しないよう。



あのね、



正解はね、



俺は君の、



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿恋人だよ。



届かなくてもいいから。



この思いは、もう、



閉じ込めておくよ。



一生。



いつか記憶を辿っても、



君の名前なんか出てこないように。



俺だって忘れてしまえ。



隠してしまえ。



燈宮(とうぐう)Aという人物は、



俺の人生には登場しない。



それで、いいよね。



だって



君が忘れちゃったんだから、



俺も忘れていいよね。



片方だけの記憶があったって、



辛いからさ。



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つづく

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