前編 [お風呂] 【太宰治】 ※細胞さん ページ19
-細胞様リクエスト有難うございます。
お風呂に響く二人の如何にも楽しそうな笑い声。
『あづい‥‥‥』
「もう少し女の子らしい声は出せないのかい?」
『五月蠅いっ!!』
治にお風呂に誘われて一緒に入っている。
久し振りだなぁ〜一緒に入るの♪
『にしても、相変わらず綺麗な躰つきだねぇ。』
引き締まった腹筋に、細いけれど丁度いい加減に筋肉が附いて居る腕。
確りと受け止めて呉れそうな厚い胸板。
「いやん、へんたい♪」
『おいこら。』
何て云い乍ら二人で目を合わせて堪え切れなくなった様に笑い出す。
『あづいよ〜治〜』
治にくっつくと「可愛い」と頭を優しく撫でられる。
『ありがと。』
「今日は素直なんだね。」
撫でられている感覚が無くなり、頭から手が離れると治は湯船から出た。
「一寸待ってて呉れ給え。」
そう残してお風呂から出て行った。
何しに行ったんだろう? 折角楽しんでたのに‥‥‥
一人で静かになったお風呂に残されると、先刻迄の楽しさが蘇ってきて余計に寂しくなる。
顔を鼻迄沈め息を吐き出し、ブクブクと泡が立つのをボーっと眺める。
『ぶはっ!?』
刹那、首に冷たい何かが触れて反射的に顔を上げた。
後ろに振り向くと
「ふふふっ寂しかった?」
何て云い乍らニッコリと微笑むの治が狡い。
治の手に握られていたのは二本の「棒アイス」。
一つは蜜柑でもう一つはチョコ味。
「暑いって云ってたでしょ?何方が良いかい?」
『チョコ。』
チョコに決まってるだろ?‥‥私の勝手な好みだけど。
けれど、蜜柑も捨て難いと云うのが事実。
はい。と棒アイス二本を渡した治はお湯に掛かり、もう一度湯船に浸かって橙色の棒を受け取る。
「『 乾杯 』」
アイスで乾杯♪
口に入ったアイスは冷たくて温まった体を適度に冷やしてくれる。
美味しい‥‥味わって食べよう♪
何て思った私に事件が起こるのはほんの数分後。
――― ・ ――――――――― ・ ―――
「A、早く食べないと溶けてきているよ?」
『わわっホントだ。』
溶けて下から零れ落ちそうになったアイスを舐めとる。
「A。」
『何‥‥んぐっ』
するといきなりアイスを‥‥‥
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月瀬ゆうめ(プロフ) - りーこさん» 良かったです♪きゅんとするって云われるととっても嬉しいです(*^^)v (2019年6月25日 15時) (レス) id: b4fecee61f (このIDを非表示/違反報告)
りーこ - 双黒の結婚式 (2019年6月24日 21時) (レス) id: 140e75a81a (このIDを非表示/違反報告)
りーこ - とてもキュンとしました。 (2019年6月24日 21時) (レス) id: 140e75a81a (このIDを非表示/違反報告)
月瀬ゆうめ(プロフ) - 凍てつく闇さん» 全然そんな事無いですよっ!!私だって感謝しかありません!!チャットにならないように返信不要です♪良かったらボードに行きませんか? (2018年11月24日 18時) (レス) id: 07bb2550e4 (このIDを非表示/違反報告)
凍てつく闇(プロフ) - ああああ!そして優しい月瀬ゆうめさん!本当に…!感謝しかない!←今に嫌われそうな程ウザい勢い (2018年11月23日 19時) (レス) id: 6a03f091fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月瀬ゆうめ | 作成日時:2018年9月9日 17時