戸惑い。 ページ29
ジワリと痛む胸を押さえ込んで耐える中、萩原刑事が何か話している…
どう見ても…どう見ても兄様と通話が出来ている見たいだから、大丈夫。
ちょっと耐えるだけ…耐えるだけと痛みを堪える様に心で吐き出す
少し、ほんの少しの間でいい
目を覚ましたらきっと…
──────────
side:萩原
『薬…ない』
渡された携帯は兄様と書かれたソレ
受け取る理由が分からなかったが…彼女の状態を見てわかる。
容態が悪い
そんな状態でも彼女は…Aちゃんは笑っていた。
『頼れるって…いい、な…』
頼れる
そう呟いたのを最後に、意識を失ったのか息が先程よりも荒い。
《もしもし?A?》
「あ、先輩!」
は、萩原?と少し焦ったその人は自分の妹の携帯で話す俺に少し思考を巡らせているのか、少しの沈黙…その後、容態…と静かに告げた彼は至って冷静に処置を俺達に任せた。
《そっちに向かう間、少しだけ妹を護っててくれ。》
白谷さんは此方の協力者だから、彼女も傍に置いてやってくれとだけ
そう告げた先輩は一度電話をきった。
「相手はA先輩か?」
「こっちに向かうって…先輩が、妹を任せるって言われたけど…」
言われた通りの処置と、外で待っていた白谷さんをAちゃんの傍に俺達も待機した。
しかし…白谷さんには凄みというか…物凄く警戒された上に睨まれた。
凄く怖いんだけど…
「陣平ちゃん…俺何かした?」
「そりゃお前…傍からみたら無理な尋問に耐えかねて倒れたって捉えられるだろ?」
だよねぇ…と軽く落ち込んだが事実だ。
俺は話そうとしないAちゃん、彼女に彼女の兄…拓真先輩の事を聞こうとしたわけだし…
「あぁー…絶対はっ倒される。」
平手打ちだろうなとか陣平ちゃん辞めて???
なんて考えていればハギとマツと懐かしい声色。
「…生きてたのかアンタ。」
「勝手に殺すなマツ…つーかハギ、なんで妹の携帯持ってた?」
で?と笑顔の見慣れた先輩が少し怖い。
「俺の事嗅ぎ回ったのはなんでだ?」
「あ…、すみません。」
怒っているのは、目に見えて分かっている。
だがどうしても拓真さんが死んだ話が信じられなかったから…もしかしたら妹のAちゃんなら…何か知っている事があるかと思って…
「信じられなかったんですよ…アンタが死んだ。なんてな。」
陣平ちゃんと言葉を紡げば、兄様居るの?と声色の高い声が聞こえた。
妹のAちゃんが目を覚ましたらしい。
492人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kurutan0817(プロフ) - この作品はもう完結ですか?? (6月1日 21時) (レス) id: ced99463ad (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - え、完結したんですか、、?してなかったとしたら更新頑張ってください! (2022年8月28日 19時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 喜怒哀楽さん» バシバシ!!夢主の姉貴と兄貴……凄い寝相なんですね。兄貴の方は大丈夫なのかな?ヒスコさんの殺気は恐いだろうし… (2020年7月27日 18時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - 猫大好きさん» 猫大好き様コメントありがとうございます!!!あれがデフォなお兄様ですッッッきっと頼りになる時は頼れるんですッッッ(かっこいいお兄様は何処じゃろうか…)←あれれおかしいなッッッ (2020年5月12日 7時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - yukimaru0309さん» yukimaru0309様コメントありがとうございます!どタイプッッッあ理がとうございます!執筆者歓喜しております!!無理せずに頑張ります! (2020年5月12日 7時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:喜怒哀楽は見切り発車 | 作成日時:2020年1月19日 4時