【名探偵コナン】兄が救済している様で。Part2

不安。 ページ26

そうなんですよ。あくまで状況証拠なんですよね？

でも

「ルミノール反応、あったそうだけど…」

佐藤刑事の言葉にこう答えた。

『じゃあ人目を避けるように指を舐めてる“ 赤嶺”さんの血液と、ルミノール反応で出た血液…調べてみたらどうでしょうかね？』


なんて、笑ってやれば赤嶺さんったら顔が真っ青だ。


「隠すならもっと無表情を保たないとダメなんじゃない？」

それじゃあ自分が犯人ですって言っているようなものだよと告げた翼さんが赤嶺さんの手首を捻りあげた。

「貴方が怪しい事は最初から気付いていたわ。序に知り合いに調べてもらったのよ…貴方、Aの、歌手マリアのアンチファンね？」

それに私のファンですって…？笑わせる。

「プロデューサーは逆に歌手マリアの大ファン…彼が考えていたプロジェクトの内容、聞いていたのよ。だから楽しみだった。」


だというのに


「私が居る理由…言わなくても分かるでしょ？私、マリアとのデュエット…楽しみにしてた。」

「う、嘘だ！翼ちゃんは…！嫌がってるって聞いて…！」

なのに彼奴は！

「ばっかじゃないの？そんなの“嘘の噂”に決まってるじゃない。」

私は本当に楽しみで、遠足前日の子供見たいに眠れなかったのよ…？

「なのに、貴方はそんな下らない理由でプロデューサーを殺したと？」

下らなさ過ぎるわ。

断言した翼さんを他所に、証拠がないじゃないか！と叫ぶ赤嶺さん…そんな彼に萩原刑事がトリックの詳細を説明、佐藤刑事に告げたように血液について追求すれば…赤嶺さんは自供した。

翼さんが赤嶺さんを松田刑事に引渡す時、ゾッとするモノを感じ赤嶺さんを見遣れば…


彼が、歪に嗤った


ピッ


『皆伏せて！』


嫌な予感は当たるモノだ。

白谷さんに庇われた瞬間、爆発と揺れ…


埃に咳込みながら周りを見渡せば、赤嶺さんは逃亡したのか居ない。高木刑事と佐藤刑事、松田刑事と萩原刑事…そして青柳さんを庇った翼さんを目視で確認

『白谷さん…怪我は？』

「掠り傷よ…平気。それより他の人達は？」

キュラさんの言葉に大丈夫だと告げる彼等はやっぱり刑事さんだなぁと密かに心で呟きながらも、爆発によって火災が発生したスタジオからの迅速に避難誘導を開始した

「A、私達も…」

『…うん。』

返事を返し白谷さんと手を繋ぎ、不安な気持ちの儘誘導に従って外に…



顔色は、きっと悪いに違いない








だってあの背中を失った日も、こんな火災の中だったのだから。

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