【名探偵コナン】兄が救済している様で。Part2

苗字。 ページ15

記憶なんて忘れるだけで、消える訳では無い。

なんて想うのは誰かに言われたからだ。

これも憶えている。

「拓真は逆になんの職だったんだ？」

秀一兄さんの言葉に兄はそーいえばいってねぇ？と笑った。

「俺？元医者？」

『うわぉ…ELITE…』

「発音完璧だなおい…」

言わんでくれ新一くん。

「いやぁ照れる！」

『私兄様のそーゆー所好きだわ。』

単純に述べる彼には何処憧れがあるのも変わらない。



私って“何時”もそうなんだよなぁ。

ん…？何時も？



『あれ、誰かに憧れてた？』

首を傾げる事が増えるなぁ…でも知りたいなと想うのは…忘れてはいけないからか？



忘れたくないから…だろうか？



誰かに似ていて違う背中。

とっても誇らしくて、でも反面心配もしていた。

「…まぁ、含めて話そうぜ？」

兄様に言われて取り敢えず其々、自由に座る訳だけど。

「なぁなんで俺の隣じゃないの？？？おかしくない？？？」

アイリッシュそこ変われと何故か酷く執拗い。

『嫌です。』

「なんで！！？」

「先輩話が進まないだろ？」

「零ちゃんだって可笑しくない？」

「Aがアイリッシュの隣がいいって言ってるんだからそれでいいでしょ？」

キュラさんの言葉に早くしなさいよAさんと哀ちゃんの言葉に兄妹2人してハイッと言ってしまうのは仕方がない。

「そういえばAさんの苗字もAだったわ。」

『うん反射って怖いわ。』

日本に帰ってきて咄嗟に苗字を呼ばれ反射で返事を返しちゃった…

最近は減ったんだよ…芸名のマリアかAさん等の名前呼び多かったんだけどな。

あれ？でも私の苗字呼びって確かあんまり無かったよね？でもなんで“反射”で返事したんだ？

社会人になってから基本はスケーターとして(芸名)マリアで通してきたし…歌手活動も同じでしょ？

『あれれおっかしいなぁ？』

「ブハッ」

あ、兄様が撃沈した上にコナン君が別の意味でギョッとしてる。

御免、無意識で真似してたわ。“癖”って怖いわね…

「ま、真逆のｯｯｯAのあれれｯｯｯてｯｯｯ何？何？どうしたの？」

『うーん…苗字呼びは余り馴染みが無かった筈なんだけどね…さっき兄様を呼んだ哀ちゃんに“反射”で返事しちゃったから…』

私社会人になってからは芸名で通してきたわけだからさぁ…

「そういやそうか…じゃあAの前世の苗字とかだったりしてな！」

簡単に言うけど有りそうよね…

『うわぁ…有りそう。』



思わず頷くの仕方がない。

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