疑問。 ページ31
『やっぱり胃が痛くなる…』
「本当に大丈夫か？」
大丈夫に見えたら苦労してないよと兄にいってやりたいがそれも出来ない。
「Aさん…少し休んだら？」
ほら、ね？と告げるコナン君にいや休むと言ってもなぁと首を傾げる案件である。
そもそもここまで分かってて普通に寝ろとか無理でしょ？は？？？
『落ち着けるわけ…ない。』
まさか黒の組織にまでねらわれてるなんて…有り得ないことは有り得ないって？どっかのホムンクルスが言ってたな…なんて思考を巡らせていればコナン君がなんだかゴソゴソと動いている。
え、待っ…ちょ、腕時計麻酔銃を何故私に向けて来て…─────
side:コナン
倒れたAさんを受け止めたのは兄である神木誠さん改め、A拓真さんだ。
「何も此奴に麻酔銃はないだろ？」
「じゃあ誰か手刀でも落とせるの…？」
呆れて告げた俺に、彼は苦く無理だと笑った。
「心労掛けちまってたのは、何も俺だけの事じゃなかった訳か…」
たった一人、今は一人の妹は…異国の地で上手くやっていると思えば全然違うとか
「俺は馬鹿か何かかよ…」
何時も余裕そうに事を運んできた拓真さんが吐き捨てる様に、悔しそうに表情を歪めた。妹のAさんの事を何も知らなかったからだ。
Aさんもまた闘っていたんだ
ルパンさん…否おじさん達により窮地は免れたらしいけれど、ここへ来てから直ぐ飲んでいた薬は精神安定剤の類だ。
追い込まれていたんだ…それでも、沈黙を続けた。
───知らなくていいなら、知らなくていい
“兄を護る為の最大の武器”───
───私に出来ない事を兄はやってる。───
あの言葉の意味を、誰よりも一番覚悟していたのはAさんかもしれない…。
拓真さんがAさんを別室に運んだ後彼にある疑問を訊ねた。
「ねぇ拓真さん…一つだけ教えて。」
“Aさんは誰に夢を託されたの？”
その言葉に、彼は小さく零した。
「13年だ。」
何処を見るわけでも無く、拓真さんは告げた。
「塞がらない傷だ。未だにAは自分が許せないでいる。」
「…“彼女の事”か？」
「秀一も知ってたか…？」
「否、俺は後ろ姿位しか知らないがな。」
「…俺は憶えてる。」
何時までも変わらず小さい儘のAの友人だ。
「名前は“マリア”ちゃんだったよ。」
可愛い子だった。
そう語る拓真さんは煙草を吸う許可を俺達にとり静かに告げる
「亡くなって13年が経った。」
犯人は未だ捕まっていないと。
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明里香(プロフ) - 設定に誤字がありました。「家計」ではなく、「家系」です。 (2020年1月18日 23時) (携帯から) (
レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - 玲乃音さん» 玲乃音様コメント有難うございます！アウトドア派な兄とは真逆のインドア派であったが為の遭遇…知り合いだと最近思い出す妹ちゃんです…有難うございます！精進致します。 (2020年1月15日 20時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - まさか……夢主達とジンは知り合い説…続き楽しみに待ってます (2020年1月15日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
喜怒哀楽(プロフ) - ゆきなさん» ゆきな様コメント有難うございます！ (2020年1月15日 2時) (レス) id: 65bce10cce (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 泣けた (2020年1月15日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：喜怒哀楽は見切り発車
| 作成日時：2019年12月31日 0時
