【名探偵コナン】兄が救済している様で。

真実。 ページ25

「人生で初めてこんなに泣いたかもな…」

なんていって鼻をかむ兄に少し笑ったのは言わずもがな。

「成程ね…警察手帳がないのは確かに可笑しい。」

『死んだら要らないでしょ？』

バッサリ告げては警察手帳は生きているから要るんだと必然的にわかる話だ。

「君はそこ迄分かっていて何一つ探らなかったのか。」

コナン君に零した私に、赤井さんが壁に凭れながら呟いた。

『…探ったりなんてしたら、それこそ兄様のお邪魔になるでしょ？』

私が怖いのは、私が下手に動いた事によって兄が身動きが出来ない事だもの。

それに貴方の事も噂程度でしたら知ってますよ？

『赤井秀一さん、いえ秀お兄さん？』

なんて死ぬほど恥ずかしくていえなかったがこれは憶えているので告げれば、忘れられてなくて安心したとお言葉を頂いた。

「Aさん、赤井さんとも知り合いみたいだけど…お兄さんって？」

『小さい頃から知ってるんだよコナン君。』

大人の事情は無しで、兄の友人な彼に構ってもらってたと笑えば赤井さんは極端に避けられていたがな…とか言わんでくれ…。

「ライ、貴方エンジェルに嫌われてるんじゃない？」

笑うベルモットに煩いとか言わないの赤井さん。

ていうか避けてたんじゃなくて…単に。

「『秀一の顔がいいからだろ？/赤井さんの顔がいいから…』」

無理、だった…と告げた私に兄はほらなと笑い、私は思わず下を向いた(恥ずかしいだろ馬鹿！)

「あはは…成程ね。」

『コナン君も美青年になりそうよね…困るわ。』

直視できないと話とか出来なくなるし…赤井さんみたいに？と笑えばなんか赤井さんがどうしたらいいんだ誠…と兄の偽名を呟くのなんか笑っちゃうなぁ…

因みに安室さんや緑川さん達とも碌に目を合わせてる訳じゃないんだよな…雰囲気と目の動きを見てる訳だから、顔全体を見てるわけじゃない。

兄に何処までバラすか知らないので任せ切りにしてはいるけれど、鼻をかみ終えた兄がさてさてネタばらしだなぁといってﾊﾞｯとマスクを引き剥がした。

まだ引き剥がしてなかったのに、あんなに泣くのはどうかと思うよね？

久々の兄の地毛は、綺麗な白銀色。変わらない色で黒いカラコンをしていたのかそれも外し青いの目の彼は笑った。

「神木誠改め“A拓真”だ。」

そう告げては彼は集まった(元組織)面子にそれだけじゃなく。

「警察庁警備局警備企画課、通称ゼロに所属している。それから…」




本来の姿で話すA拓真が皮切りだった。

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