第ヨン話 ページ6
「………」
今宵は満月。
淡い白色の光が、ワシの冷たく錆びた銀色の牢屋の中を明るく照らす。
一刻一刻と、ワシの命は終わりに近づいている。
夜が来る度、そんなことを思うようになった。
そういえば、とふと思い出す。
イケニエの儀式には、いくつか決まり事があったのぉ……
三年間の内必ず一人イケニエに差し出す、とか、
三年間の間に二人以上イケニエとして差し出してはいけない、とか、
イケニエに20歳以上の人間を選んではいけない、とか………
あと、『神に選ばれた子供』をイケニエにしてはいけない、ともあった気がするのぉ……
決まりを破れば、その村には恐ろしい災厄が訪れるらしく、村人達はいつ如何なる時も、必ずその決まりを守っていた。
神に選ばれた子供、か………
ぼんやりとそんな事を考えていた、その時。
「ーッ!!ーーーッ!!」
くぐもったような、声が聞こえた。
ラッキーカラー
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蓮花46猫 - 奈乃さん» 応援ありがとうございます!!頑張らせていただきます!! (2018年3月6日 22時) (レス) id: 2f47d31780 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 更新頑張ってくださいね! (2018年2月14日 21時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮花46猫 | 作成日時:2017年12月23日 20時