57.早く忘れたい ページ7
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「友達からでも良いんだ。
Aちゃん、
俺と仲良くしてくれる？」
『はい！お友達からで良ければ。』
「ふふっ、よかった。
嫌われないかなって
ちょっと心配だったんだ…。」
下を向いて少し照れるベッキョン。
か、可愛い…。
「さっきの漫画のことも
いっぱい教えて欲しいし、
こうやってまたお茶したいな！」
『はい！喜んで！！』
「今度は夜じゃなくて、昼に会いたい。」
『わ、私はいつでも大丈夫ですから…！』
昼に会いたがるのは本気度が高い、
なんてことをどこかで聞いたことがある。
そんな知識が、私のときめきメーターを
加速させている。
「俺のこと、ベッキョンさんじゃなくて
ベクとかあだ名とか呼びやすいように
呼んでよ！あと、敬語も無し！」
実は心の中では
結構呼び捨てだったんだが…。
『じゃ、じゃあベク？』
「うん！それがいい！！」
ニコニコ嬉しそうに笑ってる彼を見て
私もなんだか楽しくなった。
新たな感情が
芽生えそうな気がする。
「あ、ちょっと俺、お手洗い
行ってくるね。」
『あ、うん』
なんかふわふわした気分だな。
こんなの初めてだ。
誰かに告白されたことなんて
私、初めてじゃない…？
『えっ…。
ちょっと待って…。』
ふとカフェの外を見た時、
その光景に目を逸らせなかった。
立ち止まって話している男女二人。
女性はハグをすると去って行った。
よく見るとその男性はギョンスさんで、
去って行った女性の方は恭子だった。
さっきコンビニのところで見たのは
見間違いではなかったんだ。
恭子の片思い中の相手ってまさか。
でもなんで二人が知り合いなの…？
いや、よく考えればもう私は
ギョンスさんと関わることなんて無い。
淡い期待を持っていたから
そうやってがっかりしてしまうだけで。
忘れろ、A。
早く、忘れるんだ_______
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作者名：ゆゆゆ | 作成日時：2023年11月5日 8時
