なにわこじらせ女子２ (ページ30)

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エモ旅ページ30

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西畑「せーの」

全員「ちゅきちゅきー！！」

西畑「ども、」

全員「なにわ男子でーす」

大西「早くないですか？今日」

朝の6時です。

今回はツアーでやってたなにわしか勝たんゲームの、だいちゃんのご褒美企画と恭平の罰ゲーム企画を兼ねての一泊二日旅行ロケです。

楽しみ〜！

楽しみ…、やねんけど…

藤原「冷たっ！ぅわ、マジでお前、生きてる人間の体温ちゃうぞ」

道枝「え？朔ちゃん？大丈夫？」

「ぬくもりをください…」

キングだいちゃんが運転してくれる車の後列で、みっちーと丈くんの間に座ったわたしは、丈くんの手を握りしめている。
低血圧なうえに冷え性で…早朝の寒空の下立っていたせいで、体が冷えきってしまっていた。

エアコンの効いた車内やけど、即効性はないので小さく体が震えてしまう。

藤原「なんで俺からだけ体温奪うねん。みっちー居るやろ」

「みっちーから温もり奪うんは可哀想やんか」

藤原「俺は可哀想くないんか」

「みっちー細いから…、丈くんのが暖かそうやし。ほんまは大橋くんが一番温かいんやけど…」

最後は思わずぼそりと呟くと、丈くんが半目になって見下ろしてきた。
失敗した、と笑って誤魔化してみる。

藤原「お前もう恭平と場所替われ。ほんで大橋んとこ行けや」

大橋「ハッ(笑)朔あっためたろかぁ？」

長尾「来たらええやん！真ん中、おいでや」

謙杜がノッてきて、後ろを振り返って手招きする。
かわいい。

恭平は頭を揺らして笑ってる。

「いやいやいや(笑)今回の旅の主役を一番後ろにはできひんやろ？折角の宣伝パーカー見えんくなるやん」

西畑「なんでやねん！一番の主役は西畑やろが！ほんで、さっきから丈くんは朔とイチャイチャしすぎちゃう？！」

藤原「いちゃついてへんわ！こいつが勝手にひとの体温奪ってくねんて！」

道枝「…と、言いながらも丈くんちゃんと朔ちゃんの手温めてあげてる」

「ねー。なんやかんや言うても優しいから。ツンデレさんやから」

大橋「じょーくんで物足りなかったらいつでもおいでやぁ？満足さしたるで〜」

大西「大橋くんの言い方語弊があんねん」

西畑「後で西畑があっためたるから」

「だいちゃんも寒がりさんやん」

丈くんはぶつくさ言いながらも優しく手を擦ってくれて、じんわり指先に体温が戻ってきて。
ふへ、と緩く笑うとデコピンされる。

車の中でわいわいと朝ごはんをかけたゲームをしながら、ＳＡを目指して車は走り出した。