小さなスペード。 (ページ9)

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9、我らNRC1年生ズ！！ページ9

「今日は1年生全クラス合同の体力育成だ。2人1組になって柔軟を各自で行ったあと飛行術の訓練をするように！！」

『2人1組か。』

「え、俺、今日見学じゃないの？え？飛べないよ？」

今日の体力育成の授業は1年生全クラス合同でさらに2人1組なのか。

……Aはどうするんだろうか。

「監督生ー、お前がAとペアになったら？そしたらお前飛ばなくていいし、Aは危なくないじゃん？」

「おぉ、エース、あったまいいー！！」

「だろ？(笑)」

確かにAと一緒に飛ぶのはさすがに危ないよな。

監督生に任せるか。

『A。』

「なぁに？おにいちゃん！！」

『この時間は監督生と一緒に居てくれるか？』

「ゆう？」

『あぁ。落ちたら危ないからな。』

「わかった！！ゆうー！！」

「うわっ、と。……可愛すぎる。」

満面の笑みで監督生に抱きついたA。

監督生は顔を押えて天を仰いでいる。

……ちゃんと見ててくれるだろうか。

「あ、デュースクン。よかったら一緒に組まない……かな？」

『あぁ、エペルか。いいぞ！』

「えー、デュース、エペルと組むのー？オレ誰と組もっかなー」

「エース。」

「ジャックぅ？？……まーいっか。」

『じゃあ、グリムはセベクとだな。』

ペアなたんたんとすんなり決まった。

合同授業じゃないとペアにならない人とするのは何が新鮮味があるな。

「デュースクン。」

『？なんだ？』

「デュースクン、弟クンいたんだ…ね？」

『あぁ！血は繋がってないけどな。』

「だから顔が似ていなかったんだな。」

「イデデデデデデッッッ！！！！！ジャック！！押しすぎだって！！」

「あ、悪い！！」

ペアになったものの、3組で輪になってストレッチしているため、話しながらすることにした。

話題はもちろんAのこと。

「若様が人間から聞いたと仰っていた！！」

「え゛、監督生、広めんのはやっ！！」

『というか、いつドラコニア先輩に伝えたんだ？昨日はほとんど一緒に居たのにな。』

「確かに。」

深まった監督生のなぞ。

常日頃から不思議なヤツだと思っていたけどさらになぞが深まるとは…。

「若様は夜に散策されることが多い！！きっと夜の間に聞かれたのだろう！！」

『ハーツラビュルに来ていたということか！？』

「えー！！気づかなかった……。」

「まぁ、近いうちにポムフィオーレにも遊びに来て欲しいな。」

「オレは馴れ合うつもりなんて……。」