小さなスペード。

5、看板娘ならぬ看板息子 ページ5

「あー！！いたー！！」

『Aっ！！』

「おにいちゃんだぁー！！」




結局、あの後リーチ先輩に連れ去られて行ったAを追いかけて辿り着いたのはモストロラウンジの入り口。

首から"モストロラウンジはコチラです"と書かれた看板をさげてリーチ先輩の片方と手を繋いで立っていた。




「あ、サバちゃんたちじゃん。クマノミちゃんは今お仕事中だから返さないよぉー？」

「お仕事中？」

「ぼくね、ふろいどからあめちゃんもらったんだよ！！」

「え、こわ！？A、今すぐペッ、しなさい！！」

「エースはいつからAくんの親になったわけ？(笑)」



Aはその貰ったという飴を
カラコロと音を立てて口の中で転がしていた。

そのAの頬をエースは掴んでいた。




「はぁ〜？カニちゃん、意味わかんないんだけど？？絞められたいの？」

「顔怖っ、」

『A、美味しいか？』

「うん！！おいしい！！」




Aに事情を聞いてみると、どうやら
飴を対価に客寄せをしているらしい。

眼鏡をかけたお兄さんとはたぶんアーシェングロット先輩のことだろう。

連れ去られた後、先輩に餌付けされてたのか…。





「あはっ、クマノミちゃん凄いねぇ、今日はお客さんがたくさんだってアズールが喜んでる〜。」

「確かに生徒の数がいつもより多い気がするんだゾ！！」

『さすが、Aだな。偉いぞ。』

「んふふ♪」




お仕事を頑張っているから頭を撫でると猫みたいに目を細めている。…可愛い。

監督生は膝から崩れ落ちた←




「マジカメのトレンドくんはっけーん！！
エーデュースコンビに監督生ちゃんとグリちゃん、フロイドくんもやっほやっほー♪」

『あ、ダイヤモンド先輩！！』

「ケイト先輩、マジカメのトレンドくんって？誰かトレンド入りしてるんですか？」

「あれれ〜？誰も知らない感じ〜？
今、モストロラウンジの入り口に立ってる少年がかわいいってバズってるんだよ〜。」

「クマノミちゃん、有名人じゃん。」




詳しいことをダイヤモンド先輩に聞いてみると、モストロラウンジを訪れた人たちがみんなAを写真に撮ってマジカメにアップしているらしい。

モストロラウンジの公式アカウントでも満面の笑みのAとリーチ先輩2人が映った写真があがっている。

と、ダイヤモンド先輩が言っていた。





「という訳で写メ撮ろ〜！！みんな写ってー！！」







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#今日限定？？

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