後悔と暴虐の始まり ページ30
_____
_____
side.
夜も更けた頃、外国製の四輪駆動車が八丈島の外周道路を走っていた。
助手席にはスマホを片手に持ったウォッカが座っている。
ウォッカ「例のガキ達をシステムで見つけたそうですぜ」
ウォッカは電話で話しながら、運転席をチラリと見た。髪をコーンロウに編み上げた男
_____ピンガがハンドルを握っていて、車はベルツリーホテルに続く坂道を上っていく。
・
・
・
ベルツリーホテルを囲む森林の先の小高い丘に、廃れた一件の建物があった。最上階のガラスを失った窓から、ライフルの銃口を覗いている。
キャンティ「アタイも2人とも見つけたよ、ジン
だけど、2人とも別室だね」
ベルツリーホテルに銃口を向けたキャンティは、スコープを覗きながら言った。スコープには、客室のデスクでお茶を飲んでいる灰原と、位置を動かすと、同じく客室のデスクで紅茶を嗜みながら電話をしているAが映っている。
キャンティ「まさか八丈島にいたなんて、運はこっちに向いてるよ」
_____
_____
一方その頃、Aは自室に戻ると紅茶を入れながら、赤井秀一に電話を掛けていた。
『今、大丈夫?』
赤井「あぁ、どうした」
『江戸川君からチョーカー型変声機を貸してもらったの
まさか秀一さんが預けていたとは思わなかったわ
でもどうして私に?
変装できる訳でもないし』
赤井「何かあった時のため…って言うのは俺らしくないが、何かあった時に使えるのは間違いない
そっちに行きたいが何かあった時にすぐ行けるとは限らない」
『ちょっとだけ、秀一さんの匂いが残っていて安心する。ホント、お守りみたい』
Aは胸にチョーカー型変声機を当てると、残っている香りを感じるため、目を瞑った。
赤井「そろそろ寝なくて大丈夫か?
明日もパシフィック・ブイに行くつもりなんだろ?」
『な〜んか、眠れなくて……
それに声聞きたかったの』
嫌な予感がして少し不安になってたけど、声が聞けて安心したな…そう油断しているときだった
駐車場の方で車のドアが閉まる音がした。
Aはバルコニーに続く窓へ駆け寄った。カーテンの隙間から外を覗くが、外は真っ黒で何も見えない。
Aの心臓がドクンと大きく跳ねた。鳥肌が立ち、毛がピリピリと逆立つ
赤井「A?」
『しゅ、秀一さ...ん.....
奴らが来たの、奴らが』
660人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kyu(プロフ) - 蒼陽さん» ご指摘有難う御座います (5月21日 19時) (レス) id: dafdd28139 (このIDを非表示/違反報告)
蒼陽(プロフ) - とても面白いです、ちなみに八丈島のディナーという話で、お食事が美味しいし、雰囲気も最高だねと言ったのは蘭です、園子と入れ替わってますよ!頑張ってください楽しみにしてます (5月21日 14時) (レス) @page26 id: 306cc09e04 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - なるほどね ありがとうございます! (5月14日 21時) (レス) id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
kyumyo204(プロフ) - ムスメ3さん» イギリスの国内治安を維持を担当する情報機関です、実際にある機関名です! (5月14日 20時) (レス) id: e2b10de2b6 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - MI5はオリジナルのやつですか? (5月14日 20時) (レス) @page1 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kyumyo204 | 作成日時:2023年5月13日 19時