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次の瞬間琵琶の音が鳴り響き、突然浮遊感が襲う。
「桃ッ!!」
「お姉ちゃん!!」
ギリギリで手を握り、お姉ちゃんが鞭を振るったため無傷だった。
「ここが鬼舞辻の…
…!!誰だ」
私は刀を握り、閉まった襖の向こうを睨みつける。
でもこの気配…どこかで
お姉ちゃんが鞭を振るい、襖をなぎ倒す。
「なっ!?」
「な、何でここに…」
「優、桃…」
そこにいたのは…
死んだはずの私たちの兄…
否、兄だった鬼がいた。
「お兄様…何故、貴方が」
「優、桃ッ!!」
硬直する私たちに兄が抱きつき、ポタポタと涙を流す。
「うっ…兄上!!会いたかった…」
「あの時からずっと探してた…ごめんな、父さんを止められなくて」
「お兄様っ…また会えて良かった…」
しばらく3人で泣きじゃくった後、ゆっくりと離れる。
「兄上、組紐持っててくれたんですね」
「俺らの絆だからな。
お前らを探すため、鬼になったんだ。人間は勿論喰ってない。」
「だから…
もしかしてあの時の気配って…」
「そう、俺だよ。でもその時は優がいなかったから、人違いかと思ったんだよな」
「兄上…僕はいつも桃と一緒というわけではありませんからね?」
「シスコンでしょお姉ちゃん。」
「桃も大概だけどな」
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ゆり - え!待って、私も桜柱なんだけど❗しかも、桜の呼吸一緒です。頑張ってくださいね。応募しています。 (2021年11月19日 21時) (レス) @page26 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
寒露桜(プロフ) - 九狐神さん» 頑張ってください......!無理だけはしないように......! (2020年5月3日 17時) (レス) id: 4b3ed537f2 (このIDを非表示/違反報告)
九狐神(プロフ) - 寒露桜さん» ありがとうございます!なるべく毎日更新できるよう、頑張りますね! (2020年5月3日 17時) (レス) id: b9aa34a2cc (このIDを非表示/違反報告)
寒露桜(プロフ) - お話の続きが楽しみです......!!次回の投稿待ってます! (2020年5月3日 8時) (レス) id: 4b3ed537f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九狐神 | 作成日時:2020年4月29日 22時