* ページ16
降谷side
捜査会議はチーム内の仲を深める為に日本警察とFBIで席を分けたりしない。
だから僕は今、無性に腹が立っている。
なぜなら隣に赤井が座ったからだ。
彼女の隣に座るのも癪だが、これはこれでイライラする。
「降谷くん。さっきから彼女が君に対して怒っているようだが何かしたのか?」
「は?僕は何もしていない。むしろ優しくしているつもりだ」
「ほぉー…、じゃあ俺が彼女の機嫌を直しといてやろう。君もギスギスしたまま仕事はしたくないだろう?」
「やめろ。余計なお世話だ」
小声で話している僕らの会話の内容は彼女には聞こえていない。
しかし、目が会う度に余計なことを話すなとでも言いたげな瞳で睨まれる。
「ところで安室くん。彼女の銃撃の腕前だがかなりのもののようだな」
「あぁ、Aの腕前は僕では歯が立たない。気になるなら後で銃撃訓練でも…」
「いや、その必要はない。彼女の狙撃の実力は知っている」
「ん?妙だな。こちらから彼女のデータなんか送った覚えはないが」
「…フッ。データなんか貰っていない。昔、会ったことあるんだ」
「は?君たち初対面じゃなかったのか?」
「あぁ、困ったことに彼女は忘れているがな」
そう言って挑発してきた後に、優しげに目を細める赤井の足を踏みつけたくなる。
なんだその目は。
まるで彼女に恋をしているかのようじゃないか。
これまで何度も彼女に向けられる好意を牽制して駆除してきた僕の努力は、ここで終わりなのか?
敵に回したくない男の一人だと僕に言っておきながら、彼女に向ける熱情を隠さないとはこの男は何を考えているんだ…。
「赤井、やっぱり僕はお前が嫌いだ」
「おや?嫉妬かな?」
「………チッ」
「女々しいんだな降谷くんは」
「そろそろ黙らないとお前のあのライフルバラすぞ」
「おっとこれは失礼」
両手をあげる赤井を一喝するも楽しげに笑う瞳に不快になる。
だからなんなんだその目は。
もう自信ありげに彼女を落とそうとしているこの男の瞳をどうにかしてしまいたくなる衝動に、 僕は捜査会議の間ずっと耐えていた。
668人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明里香(プロフ) - 空回りの話、誤字がありました。「お箱だろ」ではなく、「十八番だろ」です。 (2021年2月22日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 夢主が降谷君の事を勘違いするシーン、面白かったです^_^降谷君、策士だなぁと感じました!続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年12月9日 15時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - 坂竹会長さん» ありがとうございます(o^^o)はい!コナンの夢小説に限らずですがたくさん素敵な作品があると思います。私の作品もその1つになれたらなぁー…と笑更新地道にやっていきます!吐血大丈夫ですか?! (2019年7月25日 13時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 面白いです!久々にコナンの夢小説見に来たのですが、やっぱ燃えますね♪((更新頑張ってください!! 失礼しましゴホッ_ー¶#_スミマセン、トケツシマシタ (2019年7月24日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - あかりさん» あかりさんありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月19日 15時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:星香 | 作成日時:2019年7月8日 20時