喫茶ポアロにて茶番劇 ページ5
「ねぇ、Aさん」
『なーに?コナンくん』
「そろそろ降ろしてくれない?」
『いーや』
ここはある喫茶店。
私はお客でここにはコナンくんという癒しを求めてやってくる。
「僕まだ死にたくないんだけど」
『任せなさい。お姉さんが命にかえても守るよ!』
コナンくんがあの有名な高校生探偵、工藤新一ということを私と降谷は知っている。
だからというのだろうか。
「何をしているんですか貴方は。ここには来るなと何度も言っているでしょう」
『さっきようやく上司に押し付けられた仕事が終わったんです。いったん癒されないと私、働けません』
「だからってコナンくんを膝の上に乗せるのはやめたらどうですか。その子は隙あらば盗聴器を仕掛ける厄介な」
『あー、ハイハイ。私は風見さんみたいなヘマはしないから安心して』
「…っ!そういうことじゃなくてですね!」
毎回、こんな感じで喫茶ポアロは騒がしくなる。
お客も少ない昼下がりなので客は見当たらない。
もしいたとしても、彼らはもう慣れたという感じで私たちのことは空気扱いにされている。
「ねぇ、Aさん。僕、宿題がしたいからやっぱり下ろしてくれないかな?」
『お願いコナンくん。宿題はやってもいいけど私の上に乗ってて。どこかの店員さんのせいでまたストレス溜まったの』
その最後の一言にヒクヒクと唇の端を吊り上げては、決して安室スマイルを絶やさまいと頑張る降谷。
それでも私のイライラが収まることもなく、コナンくんをギューッと抱きしめる。
サイズ感と言い、コナンくんから香る柔軟剤の香りと言い、すっごく落ち着く。
そうやって癒しの偉大さを実感していると、赤井さんと私を目撃した時のような顔で彼がこう言う。
「では今度、貴方の上司に顔見知りなので伝えておきます。君の部下が仕事の合間に来て迷惑だと」
『私このお店に迷惑をかけたつもりないんだけど』
「…安室さ〜ん。そこはAさんが僕とイチャイチャしてておっ…いった」
その瞬間、私は自分の懐に手が伸びる。
あっのゴリラめ!
か弱い小学生の頭に大きなたんこぶができてるじゃない!
怒りのあまり取り出したブツを彼の顔に焦点を合わせた。
「え?!ちょっとAさん?!」
コナンくんの戸惑う制止の声を無視して引き金を引くとピューっと水が飛び出る。
『頭は冷えたかな?安室さん』
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明里香(プロフ) - 空回りの話、誤字がありました。「お箱だろ」ではなく、「十八番だろ」です。 (2021年2月22日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 夢主が降谷君の事を勘違いするシーン、面白かったです^_^降谷君、策士だなぁと感じました!続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年12月9日 15時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - 坂竹会長さん» ありがとうございます(o^^o)はい!コナンの夢小説に限らずですがたくさん素敵な作品があると思います。私の作品もその1つになれたらなぁー…と笑更新地道にやっていきます!吐血大丈夫ですか?! (2019年7月25日 13時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 面白いです!久々にコナンの夢小説見に来たのですが、やっぱ燃えますね♪((更新頑張ってください!! 失礼しましゴホッ_ー¶#_スミマセン、トケツシマシタ (2019年7月24日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - あかりさん» あかりさんありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月19日 15時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星香 | 作成日時:2019年7月8日 20時