いや、もう、風邪。 ページ29
奏多side
行ってらっしゃい、って兄ちゃんを見送って、僕はすぐにスマホを操作した。
送る先は、慶くん。
兄ちゃんは隠したいんだろうけど、生まれた時から隣にいる兄ちゃんが、具合悪い時どんな感じかなんて、申し訳ないけど丸わかりなのだ。そして、いつも無理して笑ってることも。
なんでこんなに心配なのかって、具合が悪い時は、兄ちゃんフラッシュバックしやすくなるから…。
まぁ、この話はのちのち。心と体ってほんとに繋がってるんだよね。
ずっと僕を守ってきてくれた兄ちゃんは、僕に本当の意味では甘えてくれない。
僕はそれがとても悔しいんだけど、しょうがないから知らないフリしてあげる。その代わり、お願いだから甘えられる人に、ちゃんと甘えて欲しいんだ。
だからごめんね、兄ちゃん。僕はスパイになるよ?
兄ちゃんの体調不良、隠してなんてあげない。
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RIN29111397(プロフ) - ゼロ 一獲千金ゲーム書いてください (2020年6月1日 7時) (レス) id: 07a6ed2f8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2019年2月10日 19時