路地裏の【にどみ】 ページ26
友達と遊んだ帰り、適当に歩いていると
いわゆる路地裏…というようなところに、黒い塊が見えた
なんだろう、と思って路地裏に踏み込み、暫く歩く
曲がり角を曲がると一気に視界が開け、沢山の猫と独りの少女がいた
足下に違和感を感じ視線を落とすと、
先程の黒い塊の正体と思われる、真っ黒な猫がいた
「あ、あの〜…」
すると、少女は此方を見つめ、口を開けた
『その子ね、あまり人に懐かない子なのよ』
その子、というのはきっとこの黒猫のことだろう
「君何歳?こんな時間までこんなとこにいちゃ、危ないべ」
そう言えば、少女は少し視線を泳がせてから、淋しそうに笑った
『…わからないの、』
「え?」
『私が今何歳なのか、どうしてここにいるのか』
「お母さんとか、お父さんは?」
『…わからない…多分、いない』
訳がわからなくなってきた
「警察に」
『やめて』
『私がいなくなったら、この子たちはどうするの?』
少女を見ると、手に握られているのはキャットフード
そして少女の回りにいる猫は、皆キャットフードを食べていて
『この子たち、皆捨て猫なのよ』
『捨て猫だから、愛を与えて貰うのが当たり前のまま育てられて…
ご飯だって、こんな所にいたら満足には食べられない』
そう言うと、回りにいる猫を愛おしそうに見つめる
そして、遠くを見てまた少女は口を開く
『いずれ死は訪れる。それに対して、抗うか、受け入れるか』
少女とは思えないほどの大人びた表情で、話し続ける
『この子たちには、抗ってほしいの』
『この子たちには…』
『私みたいに、なってほしくないから』
気付けば、俺は独りで路地裏に佇んでいて
黒い猫が、ないていた
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少女が実は…みたいなあれです
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小町(プロフ) - わさびのりさん» 書いていただいてありがとうございました! (2017年10月4日 16時) (レス) id: 8070a66413 (このIDを非表示/違反報告)
わさびのり - 小町さん» 「バケゆかで甘々(変態)」ですね、かしこまりました!! (2017年10月2日 17時) (レス) id: a6f3eeec37 (このIDを非表示/違反報告)
小町(プロフ) - コメント失礼します。どのお話も素敵で一気読みしてしまいました!お気に入り登録させて頂きますね。リクエストで、8番さんの甘甘て変態な感じなのをお願い出来ますか? (2017年10月2日 0時) (レス) id: 04584aff3b (このIDを非表示/違反報告)
ケイト(プロフ) - わさびのりさん» 書いていただいてありがとうございます(^-^) (2017年10月1日 10時) (レス) id: fdead8515e (このIDを非表示/違反報告)
わさびのり - 「ズズとなな湖で取り合い(変態)」ですね、かしこまりました!!大好きなんてそんな…!!頑張らせて頂きます´`* (2017年9月30日 21時) (レス) id: a6f3eeec37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさびのりです | 作成日時:2017年8月25日 10時