悩み事。 (ページ30)

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■25.手越side ページ30

何かが動く気配で目が覚めた。
少し見渡すとマッスーが部屋を出ようとしていた。

どうやらシゲのことが心配で目が覚めて、今から様子を見に行くらしい。

って、慶ちゃんもいないし。
きっとシゲの所にいるんだろうけど。
マッスーも同じ考えのようだ。

手越も行く？と言われて行かない選択肢は無いだろう。
俺だってシゲのこと相当心配してるし。

2人揃って部屋を出る。

シゲが寝ている部屋からは少し明かりがもれていて、起きていることを物語っていた。
入ろうとすると中からシゲの嗚咽交じりの声が聞こえてきた。

シゲ「…小山がっ、さっき呆れないって、
　言ってくれたのも、本当は
　信じきれてないんだっ、俺…」

どういう状況だ…？
隣のマッスーも困惑した表情をしている。

シゲ「そんな自分が嫌いで…こんな風に
　体調崩して、みんなに迷惑
　たくさんかけて、マッスーにっ、
　嫌われちゃったっ」

マッスーの方をそっと見ると、俺が嫌うわけないじゃん、と悲しそうな顔で呟いた。
大体、迷惑なんかじゃないのに…。

シゲ「弱いところとかっ、たくさん見せ
　ちゃった…本当は俺こんな人間
　なんだって知られてっ、
　見放されるのが、怖いっ」

シゲ…シゲがこんなに苦しんでるとは思ってなかった…

シゲ「こんな、情けなくて自分勝手で
　かっこ悪い俺、嫌だよね…？
　いらないっ、よね…？っはぁ…
　ごほっ、げほっげほっ…」

シゲが、いつもあんなに俺に毒舌吐くぐらい明るくて元気なシゲがこんなことになってる。

でも、そういう「シゲはいつも明るくて元気だ」っていう俺の意識が余計にシゲの重圧を大きくしているのかもしれない。
それはショックだった。

でも、同い年として、また、同じNEWSのメンバーとして、大切な存在のシゲを救うなら今入って行くしか無い。
そう思ってドアを開けた。