玖.柱合会議 ページ10
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時刻はおよそ亥ノ刻。
比較的に明るい月明かりに照らされて私様達は集められていた。
__どうやら、鬼である私様のことを配慮して夜に集まっているらしい。
私様は、助けた柱…煉獄の横に腕を組んで並んでいた。
先程から痛いぐらいの殺気を背中から浴びているが、どうやらお偉いさんが来たようで私を除く柱達は膝を着いた。
煉「うむ…鬼の少女よ!
君は俺の命の恩人だが、お館様の前だ、無礼だぞ!!!」
『私様からしたら、御館様ではないのじゃ。
それに私様は少女と呼ばれるような齢ではないぞ?』
産「大丈夫だよ、杏寿郎。
みんな突然の呼び掛けに集まってくれてありがとう。
それに、任務で大怪我を負ったのに、出席してくれてありがとう杏寿郎。
…そして、A、急な呼び出しにここまで来てくれてありがとう。」
『およ?私様は、お主に名を名乗ったかの?』
産「君のことは、鴉達を通じて色々聞いているよ。」
御館様の隣で、自慢げにカァッと鳴く鴉を見る。
『ほぅ、随分と便利なものじゃの。
…して、その鴉から色々聞いておるのであれば、この上弦ノ零である私様に鬼殺隊の頭が何の用じゃ?』
ズズっと普段は隠している瞳の数字を発現させる。
背後の柱達からの殺気がさらに強くなり、殆どがいつでも抜刀できるよう刀に手をかけている。
産「皆落ち着いて。
まずは、今回杏寿郎を助けてくれたことに礼を言うよ。ありがとう、A。」
『改まって礼を言うのはよして欲しいのじゃ。
感謝され慣れておらぬからむず痒うてしょうがない。』
私様は頬をポリポリと掻きながら、はにかんだ。
産「それで、今日君を呼んだ本題の話というのはね、Aは今炭治郎と禰豆子に手を貸しているそうだね。」
鴉と煉獄から聞いたと言う御館様。
『そうじゃの。
初めこそ、私様の友らの縁で手を貸してやるつもりであったが、私様はいつの間にかあの兄妹に絆され、私様が守ってやりたいと思うておるから、その心に素直に従っておるまでじゃ。』
何か問題かの?と首を傾げる。
産「その炭治郎や禰豆子だけでなく、正式に鬼殺隊に入り、どうかこの鬼殺隊に上弦ノ零であるAの手を、力を貸してはくれないだろうか。」
鬼殺隊の頭が真っ直ぐ私様を見、頭をゆっくり下げた。
後ろにいる柱の面々は驚いて、頭を上げてくれと口々に申していた。
私様は、一つ溜息を零した。
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まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこよすぎて涙が止まりません〜!! (2021年1月30日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - 陽菜乃さん» コメントありがとうございます!頑張りますね! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2020年12月31日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜乃(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 20時) (レス) id: df882a4b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥夜 | 作成日時:2020年12月11日 1時