参拾捌.思わぬ再会 ページ39
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あの後、採血と体液の採取を無事されて、今は蝶屋敷への帰路についている。
採血に至っては、今までの採血が非にならないレベルで血を抜き取られ、珍しく貧血でフラフラになってしまった。
『まぁ、こうやってゆっくり夜道を歩くのも偶には悪くないの。』
空に浮かぶ星と月を眺めながらフラフラとした足取りで夜道を歩く。
ふと一瞬だけ。微かな鬼の気配を感じたと同時にべべんっと琵琶の音が聞こえた。
辺りは言わずもがな、先程と景色は変わっており見覚えのある、上下左右ぐちゃぐちゃになっている屋敷内の構造になっていた。
これはやられたと思いながらも、私様はゆっくりと後ろにいる人物へと振り返りながら口を開いた。
『…久しぶりじゃの。』
無「やっと見つけたぞA。
今まで尻尾すら掴ませなかったお前が珍しいな?」
そう言って、してやったという風に笑みを浮かべる無惨。
『いやなに、見られていると気配を感じてはいたが油断したのじゃ。』
無惨の後ろに控えている鳴女にも久しいのと声をかけるが返答はない。
すると無惨が私様の目の前までやってくる。
無「私と共に来い。
お前は、
そう言って手を差し出す。
『私様は、お主の妻になったつもりも、お主の物になったつもりもない。
…お主が勝手に妾を鬼にし、妻だと言い、嫌がる妾に無理矢理身体を何度も求めてきた。
お主のただの独りよがりじゃ。』
そうじゃろ?と呆れたように吐き捨てると、無惨の額には青筋ができる。
無「…この私に逆らうというのか」
無惨の言葉に、馬鹿馬鹿しくて鼻で笑う。
『はっ、お主に逆らったとて、私様は何も怖くなどないわ』
無「何故、そこまでして私ではなく鬼狩りなどに与するのだ。」
『それに関しては、上弦ノ参を通じてお主にも伝えたはずじゃろうて。』
私様の回答が一々気に食わない様子の無惨は、とても低い声で怒りで震える声を紡いだ。
無「やはりお前が1番屈辱的に感じる身体に覚えさせる必要があるようだな」
そう言って、グイッと私様の着物の襟と半襟をはだけさせ、前が顕になる。
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まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこよすぎて涙が止まりません〜!! (2021年1月30日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - 陽菜乃さん» コメントありがとうございます!頑張りますね! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2020年12月31日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜乃(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 20時) (レス) id: df882a4b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥夜 | 作成日時:2020年12月11日 1時