弐拾伍.血鬼術の有用性 ページ26
困惑している炭治郎に、私様は、
『私様の唾液は、あくまで傷を治しただけじゃからの。
人間の肉体的疲労、精神的疲労には効かぬ。
お主は、もう体が限界なのじゃ。暫く安静にしておくのじゃな。
あぁ、そうじゃ、禰豆子がお主の体の中にあった毒を血鬼術で全て燃やして毒を飛ばしてくれたのじゃぞ。』
炭「そうなのか!ありがとうなぁ、禰豆子。」
炭治郎に頭を撫でられて嬉しそうに禰豆子はむー!っとよろこんでいた。
『それより、あのお主と同期である善逸と伊之助は良いのか?
彼奴らも今回の任務に来ているのじゃろ?』
するとハッとした様な顔をした後、切羽詰まった顔に変わった炭治郎に、私様も腰を上げ、炭治郎を無理矢理背負う。
そして禰豆子の手もしっかり握ってやり、弱っている人間達の気配がする方へ駆けた。
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あの後、禰豆子の血鬼術を伊之助に使う様に言いつけ、私様は善逸に接吻をして唾液を飲ませる。
その後無事善逸はボンッと顔を真っ赤にして、気絶したので、毒が消えはしゃいで暴れまくる伊之助を捕まえ、猪の被り物を取り、善逸同様に接吻してやって、伊之助は現在ほわほわしている。
炭治郎を禰豆子に任せ、私様は善逸を背に背負い、未だほわほわしてぼーっとしている伊之助の手を引いて、宇髄達の元へ向かう。
するとぎゃーぎゃーと嫁達が騒ぎ、今にも宇髄は死にかけ、呆けた顔をしているのが見える。
禰豆子がすっと嫁達の間を抜け、宇髄に血鬼術を使うと、嫁達は更に騒ぎ立てるが、宇髄が口を開く。
宇「ちょっと待て、こりゃ一体どういうことだ?
毒が消えた。」
顔を触り驚いている宇髄に、炭治郎が説明する。
そして、炭治郎は禰豆子と共にこの場を少しの間離れますと言って離れていった。
『宇髄よ、禰豆子に感謝するのじゃぞ?
…さてさて次は私様の出番じゃ。』
よっこいせと宇髄と向き合う形になり、座っている宇髄に顔を近づけるために腰を折る。
宇「あん?お前の出番とは派手にどういうことだ?」
宇髄と先程まで喜んでいた嫁達は首を傾げる。
『良いか?私様は、何度も説明してやるほどお主に親切ではない故、一度しか言わぬから耳を掻っ穿って聞くのじゃぞ?
禰豆子が人間の体内に入っていた鬼の毒を燃やして飛ばし、お主のその派手に傷だらけの体は私様が癒してやると言うておるのじゃ。』
嫌味ったらしく、呆れ顔で説明してやる。
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まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこよすぎて涙が止まりません〜!! (2021年1月30日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - 陽菜乃さん» コメントありがとうございます!頑張りますね! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2020年12月31日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜乃(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 20時) (レス) id: df882a4b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥夜 | 作成日時:2020年12月11日 1時