拾漆.団子屋でえとと大事な話 ページ18
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煉「うまい!!うまい!!」
『…そうじゃな、美味しいの。
しかし、少し声の大きさを抑えてくれぬか煉獄よ。
…ほんの少しだけでいいのじゃ。』
煉「うむ、すまない!
団子がうまくてどうしても出てしまうのだ!!」
先程と変わらぬ声量で話す煉獄に食い終わった、団子の串をビシッと向ける。
『だから、声を抑えよと言うておるじゃろ?!』
煉獄がよく通っているという団子屋に来たが、団子を食い始めると1口口に含む度に大きな声でうまいという煉獄に、他の客の視線を浴び、私様は恥ずかしくてかなわん。
周りの客へすまんのと謝りながら、頭をペコペコと下げる。
煉「そう言えば、Aは本当に陽の下を歩けるのだな。」
『なんじゃ、まだ疑っておったのか?
まぁ現状では、私様しか陽の光を克服しておらぬからのぅ。
それにしても、煉獄…お主大食漢じゃの。』
沢山積み上げられた団子の串とお皿を若干引き気味に横目で見ながらズズっとお茶を飲む。
煉「沢山食べなければ、強くなれないからな!
Aは食べなさすぎだぞ!」
『元々私様は、特殊な鬼じゃから空腹は起きぬし、こうやって人と同じものを食べているのは人間ごっこの娯楽の延長にすぎんのじゃ。
…まぁ、お主は鬼殺隊の柱なのじゃから、それでしっかりと力がつくのなら私様は何も言うまいよ。』
私様がそう煉獄に言うと、煉獄が急に静かになり、じっと顔を見つめてきた。
『な、なんじゃ?』
煉「俺は…柱を引退することにした。
前回の上弦の参との戦いでAに折れた肋骨と傷ついた内蔵を治してもらったが、潰れた左目と完治したとはいえ一時的に傷ついた内蔵の影響で、長く呼吸をすることが困難になった。
これは御館様も容認して下さっている。
以前のように動けなくなってしまった俺は、鬼殺隊を辞めるとお話したのだが、御館様のご厚意で俺は下級の隊士達に稽古をつけるようになった。」
本当は、Aに助けてもらったのならそれ相当の仕事を最後まで全うしたかったのだが…と悔しそうに呟いた。
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まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこよすぎて涙が止まりません〜!! (2021年1月30日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - 陽菜乃さん» コメントありがとうございます!頑張りますね! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2020年12月31日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜乃(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 20時) (レス) id: df882a4b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥夜 | 作成日時:2020年12月11日 1時