拾弐.でえとのお誘い? ページ13
「そうですか、それはとても残念です。」
そう言い、にっこりと作り笑いを貼り付けた娘に、怖いのぅ。と呟きながら、再度くるりとバク転をし、元の姿へ戻る。
産「とりあえず、皆、一度Aと過ごしてみてほしい。
きっと悪い鬼じゃないと気づけるよ。」
先程の小柄な娘の笑みより数倍優しい微笑みを浮かべる御館様に、皆は渋々ながらも頷いた。
『なんじゃ?それは私様が人間と一緒に暮らせと申すのか?』
産「Aも少し人と一緒の時を過ごしてみてごらん。
そうだね、炭治郎と禰豆子がいる蝶屋敷なんでどうかな?しのぶ。」
し「私は構いませんよ。
その代わり、行動には制限をつけさせていただきますが…。」
『私様の意見は聞かず、もう話が進んでおるのじゃな?!
もう…好きにせい…私様は別に構わぬのじゃ、。』
し「そうですか。
それでは私達はお先に失礼致します、御館様。
では、行きましょうか。Aさん。」
綺麗なお辞儀をして、御館様にかけた声と私様にかけた声のトーンの差がかなり違うしのぶの声掛けに返答する。
『そうじゃの。
炭治郎と禰豆子がおる所であれば、私様は大歓迎じゃ。』
しのぶと共に先にこの場を離れようと歩き始め、煉獄の前を通り過ぎた際、グイッと腕を後ろへ引っ張られた。
もちろん引っ張られるとは微塵も思ってもいなかったので、私様の重心はバランスを崩し、後ろへ倒れかけたのを何とか持ちこたえる。
そして、引っ張った相手の方へ顔を向ける。
『おっとっと…
何か用か、煉獄?』
煉「うむ!
今度お茶でも一緒に飲みに行かないか?
もちろん俺の奢りでだ!」
『それは、逢い引きの誘いか?』
少しからかうようにニヒル顔で返答してやると、案の定顔を赤くし、慌てた様子で、
煉「ッ断じて違うぞ!!!
この間の恩を少しでも返したいだけだ!!!」
『なぁんじゃ、ちっとは期待したのじゃがの。
まぁ、こんな年寄りで良ければ、いつでも誘ってたも。
お茶をするのは大好きじゃから、お主と行く日を楽しみにしておるのじゃ。』
煉獄へ向かって微笑みを向けさらに顔を赤く染めあげる煉獄の腕をするりと解き、少し先で待っているしのぶの後を追った。
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まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこよすぎて涙が止まりません〜!! (2021年1月30日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
琥夜(プロフ) - 陽菜乃さん» コメントありがとうございます!頑張りますね! (2021年1月3日 23時) (レス) id: 26d85f93d6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2020年12月31日 22時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜乃(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 20時) (レス) id: df882a4b22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥夜 | 作成日時:2020年12月11日 1時