142【幸せの時間】 ページ46
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(ホークスside)
もう忘れているだろうと思っていた。何年も前に交わした、あの約束。
この子はずっと覚えていてくれたんだ。
他人を気遣うことを忘れず、他人を思うことを忘れず、いつだってその人の立場になって考え、自分にできる範囲以上の無茶をして行動する。
忘れるわけないか。
この子はそういう子なのだから。
顔を覆っていた手を外し、とても深い深呼吸を一回し、自分を頬を思いっきり叩いた。
俺はNo.2ヒーロー・ホークスだ。今は、それだけで良い。
Aちゃん＿＿＿いや、セラフィと真っ直ぐ目を合わせる。
ホークス「ごめん！情けないとこ見せた！
セラフィは無事に帰ってきたんだし、起きちゃったことよりこれからの動向考えなきゃね！まずは不眠不休で博多復興させるから覚悟してね！セラフィは治療頼むね！
皆には誘拐されてたことは伏せておくこと。連合に入ったことも口外禁止だ。休暇から急に帰ってきた設定は貫くよ。
さっ、疲れてるだろうけど仕事は速度だ！早速動こうか！
まぁこんなに感情誰かに見せたの初めてでなんかチョットまだ変なカンジだけど…」ﾎﾞｿｯ
A「それでこそホークスだね！
……ってあれ、照れてる！？珍しい〜かわいい〜！！大好きなエンデヴァーの前でも照れないのにね」ﾆｺｯ
ホークス「ちょ！え！待ってなんで俺がエンデヴァーさんファンだって…」
A「うん？ふふ、知ってるよ〜
いっつもエンデヴァーに会うと心の中はしゃいでるもんね、ホークス。笑」
ホークス「あー、ウン。……………うわ、はず」
年下の女の子に好きなヒーロー見抜かれるとか、子供かよ
俺ってそんなわかりやすくない方なんだけど…
A「ふふ、私がホークスの作り笑顔も見抜けないわけないの。
なんてったって私が啓吾くんは好きでもホークスは大嫌いな理由
楽しいのか知らないが、笑って俺をおちょくってくる彼女の頭を、わしゃわしゃと撫でる。
ホークス「年上をそんなにからかわないのー」
A「わっ、撫で回し過ぎ〜」
あぁ、幸せだ。
ホークス「…おれ、ヒーロー活動してて1番良かったことはエンデヴァーさんに会えたことだと思ってたけど、案外君だったのかもね。」
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作者名：ましろ | 作成日時：2021年6月14日 23時
