130【電話の音】 ページ34
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(ホークスside)
彼女は音の長さによるモールス信号で何かを伝えようとしている！
俺は即録音ボタンを押した。
ホークス「……そっか。それなら良かったよー、はは。
体調は大丈夫？オペなんて久しぶりだったんじゃない？」
無駄話をして自然に時間をなるべく稼ぎ、彼女からの暗号を聞き取る。
A《あはは、さすがに少し疲れました〜！＿＿ｶｷｶｷ＿ｶｷ＿＿
でも手術成功したので良かったです。＿ｶｷ＿＿
これから事務所に戻りたいのは山々なんですけど、少しお休みいただいても良いですか？徹夜で個性使ったからか、気持ち悪くて…あはは》ｶｷ＿＿ｶｷｶｷ＿
ホークス「いいよー休みな！元気になったら帰っておいで！しばらく休暇あげる。
女の子はちゃんと寝ないと美容に悪いって言うしね。」
A《あはは！確かに！じゃあお言葉に甘えて、3日ほど休ませてもらってもいいですか？患者さん、今が山場なので、それを見届けてから自分も休みます。》＿ｶｷｶｷ＿ｶｷ＿＿
ホークス「おっけー、仕事もほどほどにするんだよー？もっと休んでいいからね？お兄ちゃん心配！」
A《はーい、ふふ、私も妹の心配してくれるホークス、好きですよ〜
じゃあよろしくお願いしますね、失礼します＿＿》ﾌﾞﾂｯ
電話が切れるのを待って、受話器を置く。
「私はねー、ホークス嫌いなんだよ〜」
普段の彼女なら絶対に言わない言葉。
「ホークス！セラフィなんて？」
ホークス「大丈夫！急患の看病してて通信機壊れてたのに気づかなかったんだそうです！
あと俺が好きだってさ！
じゃ、しばらくセラフィ休ませるんで、みんなケガしないよーに！」
「あはは、セラフィがそんなこと言うわけないやん！笑」
「嘘はいかんで！ホークス〜笑」
顔は笑いながら頭の中ではさっきの録音を解読するのに必死だった。
“連合”
“女神”
“攫う”
“凶悪犯”
“襲来”
"博多"
"危険"
分かりにくくて聞き取りにくい単語もあったが、意味を理解するのには十分だった。
セラフィは連合と一緒…そして、博多が…襲撃される！！
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作者名：ましろ | 作成日時：2021年6月14日 23時
