129【何かが起きた】 ページ33
．
(ホークスside)
セラフィが行方不明になり、半日が経過した頃＿＿＿
ホークス「…見つかった？」
「まだです…何があったんでしょうか…」
「ホークスでもこんなに解決に時間かかるなんて…」
市民の目撃情報によれば、彼女は昨日の夜にはパトロールから帰ろうとしていたという。
どこかに行ったとしても、連絡さえないのはおかしい。
その時＿＿＿
《prrrrrr……ｶﾞﾁｬ
はいこちらホークス事務所……って、セラフィさん！？》
ホークス「セラフィ！？ｶﾞﾀｯ
ちょ、代わって！」
行方不明だった彼女からの連絡に驚き、慌ててサイドキックが持っていた受話器を、羽で奪う形で受け取り、電話に出る。
A《＿＿＿通信機壊れたことに気づかなかったんです、今まで連絡しなくてすみません。＿ｶｷ＿＿
昨日の夜、大怪我してる人を追ってみたら、緊急オペが必要なほどの怪我をしてたんです。＿＿ｶｷｶｷ＿＿＿
その後付きっきりで看病してたんです。連絡遅くなってごめんなさい、ホークス。》＿ｶｷｶｷ＿＿＿
……いつもより声が硬い気がする。なんだろう、とても違和感がある。
俺くらいしか気づけないくらいの差だけど、かすかに声が強ばっている気がした。
…事務所に連絡するのに、なんで仕事用の携帯でかけてこない？
急患の治療なら、なんで病院に連絡しない？セラフィが応急処置して、病院で治療するのが一番効率的なはずだ。
きっと電話では言えないような何かが、昨日起きたってことだ。
何だ、何が起きた…？
彼女は俺に何かを伝えようとしている…？
ひとつの音さえも聞き逃すな、剛翼。
電話の向こうに、何かを書いているような、小突いているような音がする。
文字…？いや…
……！モールス信号か！
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作者名：ましろ | 作成日時：2021年6月14日 23時
