桃色の声は迷わせる1-1 ページ44
迷の国は様々な噂がある。
例えばその国に入ったら誰も抜け出せない。化け物が巡回をしていて、訪れた者を食い物にしている等々。
尽きないほどの大量の噂は人を寄せつけないには十分だった。
謎が多いため、暇がある時は総統から調べろと指示を受けたり、自主的に調べる事もあった。だから…我が国にある全ての資料では調べてあるも同然。
あの刺客に頼ってしまうのは仕方がない…そう思って我慢した…が、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
『どうしてお前もいるんだ！！』
「またその話？もうええやん」
今回も他国に乗り込むことになったのだが多くの人数は出せないという理由で私、総統、トントン、それから………あの刺客
遡ること迷の国にいざゆかんとした時だ。あのニヤついた顔で「俺も連れてって」だと？「案内役としては適任」？「少なくとも女よりは強い」？1番気に入らないのはそこだ。私は総統に認められ今、この軍にいる。つまり私の力を買ってくれている総統を馬鹿にしているも同然。死罪に値する筈だ。
にも関わらず！！総統の返事は
「うん。面白そうだからいいゾ」
だった。有難く思えよ刺客。総統がそう仰ら無かったら貴様に明日はなかった。と心の中で言いながら刺客を睨みつける
それに気づいたのかまた挑発的に笑う。
総統の(現在は)仕事仲間、そう簡単に殺すことは出来ない…。自分の立場をよく分かっている男だ。それを使って良いように遊ぶ。
『刺客…あまり挑発しないで欲しい』
「なー、その呼び方やめへん？お前ーとか貴様ーとか…今せっかく同じ仕事しとるんやし」
『…名乗ったら考えます』
「渾名で呼ぼ！」
……こいつ全力でからかってきているな…？
溜息をつきながら刺客を無視して前を歩く。
今にもぶつかりそうな空気を感じていたのか、殺し合う前に話自体を切った私にトントンがそっと近づいて "よう我慢したな、えらい"と褒めた。
その一方で打たれ弱いのか、はたまた演技なのか刺客は眉を下げ明らかに落ち込んでいた。
『緑。センスとか問わないで、これでいいですか？』
本日何度目かのため息をついて思いついた言葉をそのまま渾名にする。
すると緑の表情が明るくなり小走りで私に近づいてきた。
全く。非常に調子が狂う。
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きむち鍋(プロフ) - 紫さん» コメントありがとうございます。セリフ調になっているのがとても可愛らしいですね！ (2020年12月30日 18時) (
レス) id: 4e029fbece (このIDを非表示/違反報告)
紫 - os 「続きが気になるめう〜」gL「頑張ってくれ！」紫『面白かったです♪､､、せーの』「「『これからも宜しくお願いします！』」」 (2020年5月9日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
きむち鍋(プロフ) - ノリシロさん» コメントありがとうございます！ こういったジャンルは初めてですので至らぬ点もありますが、のんびりと更新させていきますので、ゆったり楽しんでいただけたら幸いです！ (2019年2月25日 11時) (レス) id: 82753cc095 (このIDを非表示/違反報告)
ノリシロ(プロフ) - 設定や一つひとつの表現に人物たちの感情が滲んでいる感じがしてすごく好きです！！
更新楽しみにしてます、頑張って下さい！ (2019年2月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 2e9ea22d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむち鍋 | 作成日時：2018年8月28日 20時
