桃色の声は迷わせる1-4 ページ47
ロボロがそう言うと、地面が強く揺れ始める。
それに重なって歯車が噛み合うような音が響く。さっき入口が閉まった音と全くおなじ…
『…！…トントン！』
すぐ前と後ろにあった壁の一部が動き、迫ってきていた。総統をトントンいる方に押し自分も一旦下がって何とか安全をとることが出来た。
壁が完全に閉まると、私達の間にまた新たな壁が生まれる。動く迷路か。なんてやっかいな
「A、無事か！」
『大丈夫！』
〈「はーい、上手いことかかってくれてありがとな！いやぁ判断が早い子は助かるわぁ」〉
私達が必死になっているのを楽しんでいる…嫌な奴だ。それよりも、こんどは何に引っかかった…。
周りを見ると私と緑…そして壁の向こうには総統とトントン…
「分断されたか…やるなぁ敵さんも」
敵の狙い通りの動きをしてしまった…まずい。そうだ壁を…
拳を握ったところでまたロボロの声が響く。
〈「壊してもええけど、あんたの総統殺すで？」〉
酷く冷たい声だった。
ハッタリか…？でもロボロが中央から動かないなんてことは分からない。もしかしたら迷路のどこかに潜んでいる…いや、それよりも壁を動かすことが出来るからトラップもあるのかもしれない…
考えろ、最善はなんだ……！私のミスで総統が危険な目に…
「なぁ。」
胸ぐらを掴まれるとそのまま引き寄せられ、平手打ちをくらう。突然の事で驚いたけれど
、こんがらがっていた思考がでリセットされた。
「お前の総統さんは、守らねばならんほど弱いん？」
『…違う』
「じゃぁ、今一緒におる書記長さんは、総統さん守れないほど弱い？」
『違う。』
緑は掴む手を離し、私の頭に手を置く。まるで、信じろ。そう言われているみたいに感じた。
「A！」
壁の向こうから総統の声が聞こえた。その声色は何処かこの状況を楽しんでいるようにも感じる。
｢力は惜しみなく使え！｣
『…………はい！！』
どうしてだろう。トントン一人だと危ない。普通ならそう考えるはずなのに…この人なら大丈夫なんじゃないか、そう思えてしまう。
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きむち鍋(プロフ) - 紫さん» コメントありがとうございます。セリフ調になっているのがとても可愛らしいですね！ (2020年12月30日 18時) (
レス) id: 4e029fbece (このIDを非表示/違反報告)
紫 - os 「続きが気になるめう〜」gL「頑張ってくれ！」紫『面白かったです♪､､、せーの』「「『これからも宜しくお願いします！』」」 (2020年5月9日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
きむち鍋(プロフ) - ノリシロさん» コメントありがとうございます！ こういったジャンルは初めてですので至らぬ点もありますが、のんびりと更新させていきますので、ゆったり楽しんでいただけたら幸いです！ (2019年2月25日 11時) (レス) id: 82753cc095 (このIDを非表示/違反報告)
ノリシロ(プロフ) - 設定や一つひとつの表現に人物たちの感情が滲んでいる感じがしてすごく好きです！！
更新楽しみにしてます、頑張って下さい！ (2019年2月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 2e9ea22d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむち鍋 | 作成日時：2018年8月28日 20時
