白の漂流者2-2 ページ38
ツンと突き刺すような薬品の匂いで目を覚ました。あぁ、ここは医務室だ…。
若干痛さも残っているけれど動くことに支障はない
「目が覚めた？」
カーテン越しにしんぺい神が声をかけてきた。カーテンを開き、ベッドから起き上がるとしんぺい神は包帯や塗り薬を用意して向かいの椅子に座るように促してきた。
椅子に座るとしんぺい神は慣れた手つきで手当を始める
『…あの人は？』
「部屋に閉じこもってる」
しんぺい神の言葉には少しだけトゲがあった。実際、無茶なことして怪我をしたのだから私が悪いけれど…
どうにかお説教の前に逃げることは出来ないかな…
なんて考えていると医務室の外から誰かが走ってこちらに向かってきてる音が聞こえた。
足音からして1人…いや2人か…誰か怪我したのかな。
「A、無事か！」
「A起きました！？」
医務室に来たのはショッピくんとコネシマ。怪我ではなく、私が殴り倒されたと聞いて焦ってきたらしい。
コネシマはなにか言いにくそうに言葉を詰まらせながら私の頭を撫でる。え、本当になんだろう
「あー、まぁ…その。ほら！お前が彼奴に負けたとしてもお前がこの国の最高戦力には変わりないからな！」
次はショッピくんが私の隣に立ち、肩に手を置きながら"あなたの強さは俺が1番知ってるから"と呟く。
なんの事か分からない……しんぺい神の方を見て助けを求めると、しんぺい神はため息を零した。
「…A、無抵抗だったらしいよ」
ピタ…と2人の動きが止まった、あ、なんだか嫌な予感する
「……ぁ、ほか！！お前は！！！」
「ほんま貴方……もう、…馬鹿！！」
コネシマは頭を、ショッピくんは肩をバシッと強く殴ってきた。
『いっ！…一応怪我人なんだけど』
「喧しい！心配かけやがって」
『はえ〜…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きむち鍋(プロフ) - 紫さん» コメントありがとうございます。セリフ調になっているのがとても可愛らしいですね！ (2020年12月30日 18時) (
レス) id: 4e029fbece (このIDを非表示/違反報告)
紫 - os 「続きが気になるめう〜」gL「頑張ってくれ！」紫『面白かったです♪､､、せーの』「「『これからも宜しくお願いします！』」」 (2020年5月9日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
きむち鍋(プロフ) - ノリシロさん» コメントありがとうございます！ こういったジャンルは初めてですので至らぬ点もありますが、のんびりと更新させていきますので、ゆったり楽しんでいただけたら幸いです！ (2019年2月25日 11時) (レス) id: 82753cc095 (このIDを非表示/違反報告)
ノリシロ(プロフ) - 設定や一つひとつの表現に人物たちの感情が滲んでいる感じがしてすごく好きです！！
更新楽しみにしてます、頑張って下さい！ (2019年2月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 2e9ea22d03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きむち鍋 | 作成日時：2018年8月28日 20時
