【名前変換オリジナル短編集】今日、好きがとまらない! (ページ8)

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－Songfest－続2 ページ8

響side

1曲目が終わると、急に緊張してきた。

それに、疲れがドッと押し寄せてきた。

い、今くるか？！

本番直前に、練習の疲れが出るなんて、不甲斐なさすぎる。

大丈夫だ、今までたくさん練習してきたんだから…………………

″ボロ″が出るはずない＿＿＿＿＿＿＿

この日のために、俺も俺以外のみんなも頑張ってきたんだ。

これしきの痛みでくたばってたまるか！

2曲目が始まる。

俺の指揮で。

一番前にいる歌奈は、俺の指揮を熱心に見ている。

声も、昨日より出てるな……………

いつ聴いても思うが、彼女の声は目立つ。

いや、音痴とかそういうのではなく、
大きく、伸びやかで綺麗だから＿＿＿＿＿

もっと聴いていたい、もっと近くで………

というのは、単なる俺のわがままなのだが;

響「……、ッ！」

歌い始めてまだ数分も経ってない、

″はずなのに″身体が重く、視界が揺らぐ。

前後に揺れているのもわかる。

ヤバイ、落ちる！

指揮台から落ちて、誰かに受け止められたときには俺の意識は飛んでいた＿＿＿＿＿＿＿＿＿

～あなたside～

保健室についてから、響をベッドに寝かせた。

可愛い寝顔…………

髪サラサラ…………

不幸なのか幸いなのか、保健の先生がいなかった。

じっくり観察できる………////

って、私は変態かっ！

ぐっすり眠る響。

彼はここ最近、寝る間も惜しんで準備をしていたらしい。

彼は数年前に、肩を壊している。
それもかなりの重症で、腕を上げるだけでも痛むらしいのだ。

今では腕を上げるくらいならできるが、物を投げたり、高いところに手を伸ばすことはできない。

だからこそ、指揮なんてやらないで欲しかった。

指揮をやるからには、全力でやると言って、リハビリも毎晩続けていたらしい。

案の定、精神的な苦痛と、身体的な苦痛で、倒れてしまったのだ。

無理ばっかりするから……………

私が受け止めていなかったらこの綺麗な整った顔が台無しだわ！

まったく、しょうがない…………

そんなところも、好きなのだから＿＿＿＿＿