今日もとなりで【2】

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Ren



康二、しんどそうだった。



あべちゃん先生が連れてってくれた先の窓から見えた康二には、たくさん管が繋がってて、今は機械が康二の呼吸を助けてるんだよって教えてもらった。


今は落ち着いているけど、昨日の夜は大変だったんだって。


大丈夫かな…って心配と、こんなに頑張ってる康二にやきもち焼いた不甲斐なさと、でも俺も頑張ったのにって気持ちと、全部がぐるぐるして頭がごちゃごちゃになる。

あべちゃん先生がソファまで連れてってくれて、ぼーっとしてたら大ちゃんたちが迎えに来た。


なんで一人で来たの、って、そんなこと聞かれてもわかんないよ……。



本当は選抜に落ちた、ごめんなさいって言いたかったけど、お兄ちゃんたちから出てる怒りのオーラにそんなこと言えなくて。


康二が大変なのに俺が勝手なことしたから、お兄ちゃんたちには迷惑なんだ。

そう思ったら、もう口が止まんなかった。


謝ろうって思ってたのに、口から出てくるのはわがままばっかり。

お兄ちゃんたちがあんなに泣いて怒ってるの、今まで初めて見た。


それでもね、怒られたって、向き合ってくれたのは嬉しかったんだよ。




今日はうちにおいでって呼んでくれたひーくんは、何も聞かずに楽しいこといっぱいさせてくれた。

俺、お金も盗んだのに、もう気にしてないよって。



最後にお寿司を持たせてくれて、玄関でトンって背中を叩かれる。

頼っていいんだよって言われた気がして、それがすごく心強かった。

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