▽ ページ36
Kenta side
｢5番と10番がハグとかどっすか！？｣
｢えー、また俺なんだけどぉー。5番でーす。｣
この時はやましょーと。
｢えぇー、どうしよ...。じゃ、じゃあ6番が14番に壁ドンで！｣
｢ねぇーっ！どうなってるのー！？また俺なんだけどぉー！｣
この時は昂秀と。しかも文句言いつつも全部嬉しそうなんですケド。流石にここまで続くといい加減腹立ってくるよね。ってことで、王様の権限を使って抜けようと思いマース。
｢うわっ、健太やん！あんま変な命令出さんとってやー？｣
｢大丈夫っすよ。...王様が8番にキスするってだけなんで。｣
｢はっ？｣
しーんと静まり返ったメンバーを放ったらかして、さっさと自分の荷物を持って瑠唯の元へ向かう。ちなみに番号は翔平に教えてもらったよ。穏便にね。
｢えっ、ちょ、けんた...っ！？｣
｢何。｣
｢さっきの、...本気なの？しかも、俺が8番って何で...。｣
｢ごちゃごちゃうるさい。俺はもう我慢できないの。｣
そう言い切って、逃げようとする瑠唯をぎゅうっと腕の中に閉じ込め思いきり深いキスをしてやった。
｢ん、んんーｯ！？ぁ...っ、やぁ、んｯ、けん...ｯ、んっ、｣
｢っは、...るい...っ、｣
つぅっと銀色の糸を引きながら唇を離し、真っ赤に蕩けた顔を誰にも見られないように自分の腕で隠す。
｢.........えっ、ええーーーっ！？｣
｢うるさっ。｣
くたっと俺に寄りかかってくる瑠唯を受け止めて、色が抜け始めた紫の髪に軽くキスを落とすと、突然メンバーが声を揃えて叫んだ。うるさいよ。
｢え！？なに今の！？｣
｢しかもめっちゃ深いやつ！｣
｢深いやつってまんまじゃないすか。｣
相変わらず息ぴったりな陣さんと陸さんに突っ込みつつ、さっと瑠唯の荷物を片付け、優しく囁くように声をかける。
｢瑠唯、立てる？｣
｢むり...、腰抜けた...。｣
｢ったく。こんなんで腰抜かしてどーすんの。ほら、帰るよ。｣
ぎゅと抱きついたままの瑠唯の腰を支えながら立たせていると、じーっと14人分の視線が背中に突き刺さるのが分かった。
｢...はぁ。次のリハでいっすか。｣
｢お、話してくれるんだ。｣
話さないとうるさいでしょって言葉は飲みこみつつ。瑠唯を抱き寄せたまま、店を後に。あ、そうだ。
｢じゃあ、俺たちこれから熱ーい夜を過ごすんで。お先でーす。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 321人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
