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Kenta side
｢おれｯ、なんか...、ｯぐす、わるいこと、した...っ？｣
｢っしてない、なんにもしてないよ。健太は悪くない。ごめん、ごめんね。怖い思いさせてごめんね。｣
もし俺が何かしたなら謝らなくちゃ。そう思って原因を聞こうとすれば、優しさがたっぷり詰まった声とともにきゅうと暖かく包まれた。
｢んぅ...、じゃぁ、なんで、おこったの...？｣
｢えーっとぉ、それは、ねぇ...。あっ、と、とりあえずリビング行こっか。ここ寒いでしょ。｣
大きな温かい手でふわりと頬を包まれ、零れた涙をそっと指で拭われて。さっきまで広がっていた闇はなりを潜め、すっかりいつもの陸さんに理由を聞くと、なんだかばつが悪そうに話を逸らされてしまった。
｢さっきはほんとごめんね。結構キツく抱きしめてたから、苦しかったでしょ。痛いとことかない？｣
｢んーん、大丈夫。...でも、｣
｢ふふ、そんな泣きそうな顔しないで。俺が勝手に暴走しちゃっただけ。健太は何も悪くないよ。｣
ソファに座った陸さんの膝の上で、いつもよりちょっとだけ控えめに服を握りながら、じっと続きを待つ。何回も悪くないと言ってくれるけど、俺がこれを着てなかったら怒る事なんてなかったはず。
｢あのね。健太が俺を喜ばせようと頑張ってくれたんだなってのはちゃんと分かってるし、健太の事だからこの格好もやましょーにしか見せてないだろうなとも思ってる。けど、｣
｢けど...、？｣
｢ちょっとだけ、やましょーが羨ましくなっちゃったの。こんな可愛い健太、なんで俺が一番に見てないんだー、ってね。ははっ、ごめんね、こんな小さい事で怒ったりして。｣
そう言って優しく頭を撫でてくれる陸さんの顔はなんだか悲しそう。だけど俺は、胸がきゅうとなるくらい嬉しくて。
｢んふふ、嫉妬だ。｣
｢あー、まぁそうね、嫉妬、ってあれ？なんかご機嫌だね？｣
いつも俺が何をしても温かく愛おしそうに見つめてくるだけだった陸さんの独占欲。サプライズをするはずだったのに、これじゃあ俺がプレゼントを貰ったみたい。
｢だって、嫉妬するくらい、健太の事が大好きってことでしょ。｣
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にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
