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Kazuma side
「...んんっ、とりあえず今はいいです。で?続き。」
「その...、俺、壱馬はまこっちゃんが好きで、俺の事なんて、これっぽっちも眼中にないんだって...っ、思ってたから。なのに、あんな事言われて...、」
「ちょっ、ちょっと待って。え?俺が誰を好きやって?」
「へっ...?えと、ま、まこっちゃん...。」
何でそこに慎が出てくるのか。確かに慎は可愛い弟だけど、今まで一度も恋愛感情を抱いた事なんてない。というか、慎には既に樹というれっきとした恋人がいる。慎には言うなって口止めされてるけど...。
「陸さん、よく聞いてくださいね。」
「え...?う、うん。」
「まず一つ、俺が慎を恋愛的な意味で好きだと思ったことは、一度もないです。」
「へっ?そ、そうなの?」
「それとあともう一つ、慎は樹と付き合ってます。」
流石に二つ目は衝撃だったみたいで、はくはくと口を開けては閉じてを繰り返してる陸さん。何とか言葉にしようとしてるみたいだけど、出てくるのはえ、とか、はっ?、とか意味のない言葉ばかり。あぁ、もう。本当はもう少し確かめたかったけど、仕方ない。流石にここまで言われて気づかない俺でもないし。それに今、目の前で涙の跡をくっきりと付けて、不安そうにしてるのを見てたら、すぐにでも抱きしめたくて堪らなくなった。
「陸さん。」
「ふぇ...?」
「もう一度、よく聞いててください。」
「ん...、聞いてる...。」
せめて想いを伝えきるまでは。そう思ってたのに、あまりにも不安そうな顔をするから、思わず両手で頬を包んで顔を覗き込んだ。安心させるように、そっと。
「俺が好きなのは陸さんです。ずっと陸さんしか見てないし、傍にいてほしいのも陸さんだけ。」
「え...っ、うそ...。」
「こんな所で嘘なんかつきませんって。確かに最初は酔った勢いで始まってしまった関係です。だけど今は、他の奴になんか絶っ対渡したくないくらい、陸さんが好きなんです。」
「っ...!」
「陸さん。言うの遅なってごめん。こんな俺でもいいって言ってくれるなら...、俺と付き合って。今度はちゃんと、幸せにするから。」
「はっ?作戦っ!?慎も!?」
「うん、きっと動くからって...。」
「あいつら...ほんっま...!あ、陸さん、俺まだ足らんから、もうちょっと頑張ってや。」
「え、まっ、やぁっ...んん〜ッ!」
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rtk._27(プロフ) - あの曲とはドーベルのずっとですか? (2021年1月12日 21時) (レス) id: 74edc928b6 (このIDを非表示/違反報告)
りーみー - とても面白かったです。色々書いてください。楽しみにしてます。 (2021年1月12日 1時) (レス) id: 30b38fa8ac (このIDを非表示/違反報告)
りな - やましょーさん受け最高過ぎんか…((白目))これからもやましょーさん受け増やしてほしいです!あと、更新がんばってください! (2021年1月10日 21時) (レス) id: 933a2973a0 (このIDを非表示/違反報告)
はろー - めっちゃ面白いです!更新、楽しみにしてます! (2020年11月12日 17時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)めぐ(プロフ) - リクエストありがとうございました とても良かったです これからもリクエストするかもしれませんがよろしくです 更新頑張ってください 応援してます (2020年10月7日 16時) (レス) id: a83f488625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Shion | 作成日時:2020年8月20日 18時