コイモノガタリ

▽ ページ12

Zin side





｢んへ...じんさんだあ...。｣
｢ん、陣さんやで。眠たいんやろ？寝とき。｣
｢じんさん...あんねぇ...、けんたねえ。...んぅ...じんさんかえってこなくてぇ、さみしかったんだぁ......。｣



...ちょっと......それは反則とちゃうか？いつもは寂しいとか絶対口に出さんくせに、それを今言うかこいつは。顔は思わずニヤケてしもたけど、それを声に出さんようにして何とか返事をする。



｢ん、そうなんか。遅なってごめんな。｣
｢んふ...、おふろはいったらね、じんさんのにおいするなあ...っておもってねぇ......きちゃったの。｣
｢んんっ...そ、そうか。健太眠たいんやろ？もう寝ときや。｣
｢んやっ...じんさんっ......。じんさん...けんたのこときらい...？｣



はっ...？何やいきなり...？なんで急に嫌いとかの話になってるん？しかも、ちょっと抱きつく力も強なってへんか？



｢え、健太...？｣
｢けんたのこと...きらいだから......、かえってこないの...？｣



もしかして...、帰りが遅いのは健太の事が嫌いやからやと思ってるん？



｢んなわけあるかい...。遅かったんは健太にプレゼント買ってたからなんよ。道混んどってめっちゃ遅なってしもた。はよ帰ってこれんでほんまごめんな。｣
｢...............すぅ...。｣



ん？寝て...る！？こいつ...ほんま、普通ここで寝るか！？
はぁ...、もう...ほんま気抜けるわ......。まぁ、実際ほんまに寂しかったんやろうし、疲れとったみたいやからええか。遅なってほんまごめんな健太。
やけど、明日は覚悟しーや。もう二度と俺が健太の事嫌いになったなんて考えられへんようにしたるからな。なんて考えながら、すやすやと寝ている健太にキスを落とす。



｢...ん、おやすみ。｣





さて、明日はどうしてやろか。

Itsuki & ○○hei→←Zin & Kenta

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