４０日目. ページ40
_Noside_
次の日、緑谷に勝己の住所を聞いたAは家の前に立っていた
かれこれ１５分くらい立ち尽くし、インターホンを鳴らせずにいる
昨日、２回も手を振りほどいた癖に会いきてもいいのかと悩んでいた
真実を知ったとしてもあの１年間は死ぬ程辛くて許せるはずもない
だけどほんの少し、ひと握りの勇気を出せば
溢れるほどの愛を与え合うことが出来る
意を決してインターホンを押した
鳴り響く音に心臓が五月蝿い程に脈打つ
「…いない…？」
いつまで経っても出てくる気配はなく諦めて帰ろうとした時、目の前に切島が立っていた
「…切島…君」
「A!!どうしたんだよ一人で！」
「……勝己に、会いに…」
昔から変わらず友達思いな切島に懐しさを覚える
「爆豪なら一人で公園に行くって言ってたぞ
Aとの思い出の場所なんだろ？」
「思い出の…場所…？」
「行ってやれ、あいつずっと待ってたんだ」
髪の毛をくしゃりと撫で人懐っこい顔で笑う
"公園"
"思い出の場所"
一つだけ、思いあたる所があった
切島にお礼を言うと走った
ねぇ、勝己
貴方もずっと苦しんでたの、知ってた
眠っている時何度も勝己の声が聞こえたの
ごめんね…ずっと、聞こえないふりしてた
今度はちゃんと向き合うから、逃げないから
だから、また隣にいても、いいかな…？
公園まで走るとベンチに座って空を眺めている勝己が目に入った
まるで、息をしている人形のように生気を感じられない
息を整えゆっくりと近づく
そして横に腰掛けるとAに気付き振り向いた
目が合うと固まり赤い瞳だけが揺れている
Aはバツが悪そうに目を逸らし、そしてまた勝己と目を合わせた
「…なに…してるの？寒く、無い？」
「…なんで」
「…勝己に、会いたかったから…」
必死に笑って、勝己を見た
開けっ放しのジャケットが擦れる音が聞こえる
「決めたの…もう、逃げないから…
勝己の隣にいたい…ダメ、かな？」
随分遠回りをした
怖くても、手を繋いでいたいと願う
想いを告げる声が震えた
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本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 普通に泣きました (2021年10月14日 20時) (
レス) @page50 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - あんころもちさん» コメントありがとうございます！ハンカチを(*´｡•ω•)っ！！続編も是非読んでください！ (2021年10月10日 20時) (レス) id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - やばい…涙が止まらなくなって…最近涙腺ゆるゆるでして、。こんな切ない話がかける方本でも見たことないです！ (2021年10月10日 20時) (レス) @page17 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - しゃけふれーくさん» コメントありがとうございますっ！５０話で終わらなくて申し訳ありません！！夜寝てしまうのですか…？基本夜に更新になります(￣^￣゜)… (2021年10月10日 18時) (レス) id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - 雨水さん» 50話で終わらなくて申し訳ありません！ハッピーエンドになるよう祈ってあげてください！！ (2021年10月10日 18時) (レス) @page50 id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞う猫 | 作成日時：2021年10月1日 18時
