２５日目. 過去 ページ25
_Noside_
それから勝己は少しずつ、少しずつ普通の生活へと戻っていく
それでも心に空いた穴は埋まらず、虚ろな瞳のまま生きていた
最初の頃はAの病室で過ごすことが多く、一日中座り、手を握りながら眠る
目が覚めた時、呼吸がとまってるんじゃないか、
あの時のように身体が冷たくなっているんじゃないか
そう考えると一人で寝る事が出来ないでいた
ヒーローの仕事にも復帰するが何かをぶつけるようヴィランを半殺しにする事が多く、SK達を困らせていた
『もうすぐ夏が終わる
お前、暑いの嫌いだったろ…？』
空が高くなり、過ごしやすい季節がやってくる
風が吹くと同時に勝己の髪が靡いた
あれから勝己は髪を切らなくなった
伸びてもそのままにし、後ろで小さく結んでいる
『明日は来れねぇけど、明後日にまた来るわ』
Aだけに向ける優しい笑顔でそう言うと病室を後にした
そしてAが眠ったまま２年という月日が流れる
今もまだ、Aが目を覚ますと信じていた
_________
窓から差し込む光で目が覚める
懐かしい夢を見ていたような気がして握ったままの手を見つめた
「生きてる…ちゃんと」
トクトクと心臓の音が聞こえる
その事に安堵し椅子から立ち上がって窓を開けた
「いつになったら起きんだよ…A…」
その日は一日中Aのそばにいた
誰も入ってこないようにし、二人だけで過ごした
その時勝己は気付かなかった。Aの指が微かに動いたことを。
次の日、勝己はエンデヴァーに呼び出されていた
「んだよ」
「貴様に言っておこうと思ってな
あの女がお前と面会をしたがっている
会うかどうかはお前が決めろ」
「なんで今更んなこと言い出したんだよ」
「詳細はわからん
もし会うならイレイザーに協力を頼むつもりだ
早めに連絡しておけ」
勝己を洗脳していた女は警察に捕まった
そして面会したことは一度もなかった。
なのに今更なんのつもりなのか、考えるだけで嫌になる
「話は以上だ」
「かっちゃん！！！」
話終わると同時にノックもせずに緑谷がドアを開けた
「デク！貴様ノックをしろ！！」
「すみません！でも、Aちゃんが！！」
頭の中が真っ白になった
緑谷の話も聞かずに事務所を飛び出す
「(なにがあった…!?まさか…いや、そんなわけねぇ)」
後ろから追いかけてくる緑谷を気にせず病院へと向かった
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本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 普通に泣きました (2021年10月14日 20時) (
レス) @page50 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - あんころもちさん» コメントありがとうございます！ハンカチを(*´｡•ω•)っ！！続編も是非読んでください！ (2021年10月10日 20時) (レス) id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - やばい…涙が止まらなくなって…最近涙腺ゆるゆるでして、。こんな切ない話がかける方本でも見たことないです！ (2021年10月10日 20時) (レス) @page17 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - しゃけふれーくさん» コメントありがとうございますっ！５０話で終わらなくて申し訳ありません！！夜寝てしまうのですか…？基本夜に更新になります(￣^￣゜)… (2021年10月10日 18時) (レス) id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
舞う猫(プロフ) - 雨水さん» 50話で終わらなくて申し訳ありません！ハッピーエンドになるよう祈ってあげてください！！ (2021年10月10日 18時) (レス) @page50 id: 47a8fb4da4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞う猫 | 作成日時：2021年10月1日 18時
