成蘭の番犬ちゃん

45話目 ページ47

前から開久生徒が4人やって来て私を見ると「その女何っすか？」と聞いていた。



相良「…成蘭の番犬だ。俺様直々に可愛がってやっから手ェ出すなよ？」

開久生徒「「「うす」」」



私の首にかけた腕がキュッ、と力が入って体を寄せられた。



『(もしかして守ってくれてる…？)』



すごく分かりにくい。けど他の人が手出しないように言ってくれたのかな、なんて都合よく考えてしまう。



開久生徒「三橋は見つかりましたか？」

相良「見っかんねェけどよォ、ダチの伊藤って奴をカタにハメてきてやったわ。
あの野郎全然大したことねぇな？」



その言葉に笑う開久

笑い声が耳障りで仕方ない

けど私1人じゃ、しかもケガした腕じゃこんなに多人数相手にして勝てる自信がない。

大人しくしてるしかないのかよっ



『？』



ピタリと笑い声が止まった
前にいる開久生は私達の後ろを見て顔つきが変わる



相良「あ？どうした？」



相良さんが後ろを振り向いた瞬間、バコッ！と音が聞こえて相良さんが倒れる。
それによって解放され端に避ける。

開久生に倒れかかる相良さんの頭には血が出てて、伊藤さんがやったんだと把握した。



『伊藤さん』

伊藤「勝手に勝った気になってんじゃねぇよ」



相良さんの顔に一発パンチを入れ吹き飛ばされる相良さん。
それが合図かのように開久生が伊藤さん目掛けて拳を振るう



開久生「「「うおぉぉ！！」」」

開久生「おらぁ！」

伊藤「うっ！はぁ！…らぁ！」

『伊藤さん！
っ、多勢に無勢なんて卑怯だぞ！！』

開久生「うあっ！」



こっちに飛んできた開久生何人かを吹っ飛ばし、飛び蹴りをかました瞬間らガラスが割れる音がした


伊藤「うっ…！」



後頭部を痛がる伊藤さん。その背後にはガラス瓶を持った相良さん。

流石にこれはヤバい



『伊藤さん！！！』

開久生「相良さん…ヤベぇよ」

相良「ズラかるぞ」

開久生「「「へい」」」

『待てよ相良ｯ！』

相良「…じゃあな、番犬チャン」

『っ、』



行ってしまう

そう思った時



伊藤「お〜い」

『よかった…』



伊藤さんがゆっくりとだが起き上がった
相当辛そうだ

流石の相良さんも伊藤さんのしぶとさに困惑している様子だった



相良「何なんだよ てめえ
三橋はてめぇの何なんだよ！」

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