成蘭の番犬ちゃん

29話目 ページ30

気付けばそろそろ行く時間で、準備をして家を出た。



















開久の長ランのポケットに手を突っ込んで前を歩く智司を発見





相良「よォ、智司」

片桐「…相良か」

相良「ンだよ、俺で悪るかったな」



いつもの仏頂面でこんなタッパもあってガタイが良かったら声掛けてくるやつ俺か下っ端ぐらいしかいねェだろ。

ったく。コイツはもうちっと愛想ってもんをだな




片桐「……なんかいい事でもあったのか？」

相良「お、分かっちまうか？
実はよォ、」



機嫌よく智司に今朝の話をちょこーっとしようとしたのによ。
俺たち2人に声をかけるOBの奴がいた。
その後に1台の車が俺たちの歩く横で止まった。





丸田「久しぶりだなぁ、智司、相良」

片桐･相良「「…っす」」



確かヤクザに入ったんじゃなかったか？
何でコイツがここにいんだァ？
それにこの車…



丸田「井上が街から逃げた
組のヤ.クを勝手に売りさばいてた」


んな事ァ知ったこっちゃねーよ


丸田「金髪の石橋と吉村って高校生と、成蘭の番犬って呼ばれてる女にやられたらしい」



成蘭の番犬？

今そう言ったのか？

じゃあアイツのケガってのは、



丸田「聞いてんのか！智司ぃ！
相良てめぇこの野郎」



んだよ、めんどくせーなぁ



片桐･相良「「…はい」」

丸田「てめえらがナメられてっからこんなことになんだろうが」

片桐「いや。そんな奴にナメられる開久じゃねぇっす」

丸田「…分かりゃいいんだよ」



流石智司。言うねェ…

けど何でAがヤクザなんかに巻き込まれてんだよ

わけわかんねぇ…



丸田「俺がお前のこと買って開久の頭にしてやったこと忘れんなよ

シメとけよ」

片桐･相良「「………」」

丸田「返事せぇや！！！」





パタン

俺らが返事しねェでいると白い車から出てきたのは智司よりでけぇ奴だった

流石に目の前に来られっと智司も見上げるしかねェよなぁ…



月川「早いとこ捜してね」

片桐･相良「「…はい」」

丸田「はい！！
こいつらやると思います」

月川「開久高校ねぇ…
まぁとりあえず任せてみようか」



それだけ言うとデカい男は車に乗って去っていった



丸田「月川さんもお前らに任せるって仰ってんだ。ちゃんとやれよ」



丸田の野郎もそう言って裏路地へと姿を消していった

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