成蘭の番犬ちゃん

26話目 ページ27

Aside



いつの間に眠っていたのか、重い瞼を開ければ知らない天井が見えた。



『……どこ、ここ』



焦って起き上がろうとすると体が痛くて起き上がれず、力なく倒れてしまった。
首は動くから右を見ると、銀髪が見えた。



『誰っ！？ぁ、』



思わず大声出してしまって咄嗟に口を塞ぐ。

私の声で起きちゃったらどうしよう…



「んーﾝ…ぁー……………」



やばいっ



『……………ぉ、おはよーございます…』

「………………………は！！」

『！！？』



目が数秒合った後、なんとなく挨拶すればガバッ！！と起き上がって声を発する男にビックリしてしまった。

銀髪男は目にかかった前髪を鬱陶しそうに掻き上げ、



『……え、相良、さん？？』

相良「おう。目ェ覚めたのかよ」

『な、んで？え、え？？？』



まさかの相良さんだった。
いや、いつもオールバックだから髪下ろしてるの全然雰囲気違うんですけど？？
え、髪下ろすと可愛いんだなこの人



相良「誰がカワイイだコラ」

『…口に出てました？』

相良「丸聞こえだわ」



コツっ

軽く頭を小突かれてしまった



『って、そうじゃなくて！
ここってっ、』

相良「俺ンち」



何だって！！！？？
さ、さが、さがっ…相良さんち！？



相良「昨日のこと覚えてねェのか？」

『きのう……』



あ、そう言えばあの一件の後帰り道に相良さんと出会って、おんぶして家まで…────









記憶ない






記憶ないよ私

その後の記憶が！

まさか相良さんの背中で寝ちゃった？



チラッ

相良「…ンだよ。別になんもしてねェわ」



確かに制服は昨日のまま。乱れた形跡もない。


ん？昨日のまま？


















『布団汚れる！ いでっ、』

相良「…アホか。
ンな傷だらけのカラダで無理に起き上がろうとすっからだ。ちょっと待ってな」

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