【今日から俺は!!】成蘭にはあの狂犬も惚れるマブがいるってよ。

＃ LOVE ３ ％ ページ5

【 A side 】






暫くすると、校舎から長ラントゲトゲ頭の人が出てきた。不思議な髪型だけど遠目から見てもわかるくらいに顔が整っていて、爽やかなツッパリだ。


･･･ははーん、わかったぞ！






「何がわかったってンだ？」



『んとねー？あの中の誰かが･･･、いや、京ちゃんあたりがあの爽やかツッパリに恋をしてたからコソコソしてたのかなっ･･････て、！？』






心の声漏れてたの！？って驚くと同時に私の背後にいた彼に驚いた。が、直ぐに向かい合って笑顔を見せる。


私の好きな匂いと好きな声。






『相良センパイっ！』



相良「っ！･･･おーおー。今日も元気そうだねェ。Aチャン？」






堪らずセンパイの首元に腕を回してギュッと抱きつくと、一瞬目を見開きながらも、開久の狂犬と呼ばれているとは思えないほど優しく微笑んで私を抱き上げてくれる。






相良「んで？Aはンなとこになんの用だ？」






暫く抱きしめあっていると、思い出したかのように私を優しく降ろしては目線を合わせた。






『んと、スパイ活動･･･？』



相良「スパイ活動･･･？なんだそりゃ！」






くっくっく、と面白そうに笑うセンパイを見てつられて微笑む。余程 " スパイ活動 " にツボったのか薄らと涙を浮かべていた。






『もう、センパイ笑いすぎっ！』






そう言いながら、「 悪ィ悪ィ 」と笑い続けるセンパイの目元をハンカチで優しく拭うと、その上から私の手を掴まれる。






『･･･？』



相良「あー･･･久しぶりに2人でサ店行くか？」






私の手を優しく掴んでいる相良センパイに甘えてギュッと手を握り返すと、めいっぱいの笑顔で微笑んだ。






『行きたいっ！』

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