漫画1〜9巻まで揃った!クッソ金が足りねえ! ページ6
「
「其奴らに訊けば輸送先が判る、か」
「はい」
『……そう簡単に行きますかね』
社長が私を見た。
「……如何いう意味だ、凪」
『そのまんまですよ、社長。マフィアがそんな証拠を残すと思いますか?』
「……?」
社長は一瞬首を傾げた。その後何か気付いたように声を出した。
「国木田!直ぐに谷崎に電話を掛けろ!」
「は、はい!」
国木田さんが慌てて谷崎君に電話を掛ける。
私は息を吐いた。恐らく死んでいる。若しかしたら助けられたかもしれないのに。そんな後悔が私を襲った。
《口封じに__全員殺されています!》
「__!」
糞。やっぱりだ。私は彼らが死ぬ事を知っていたのに。彼らにも家族がいた筈なのに。
不意に、ポスッと頭の上に何かが乗った。其れは私の頭を乱暴に、繊細にかき混ぜた。
「私の見立てが悪かった。少し考えれば判る事だ。だから責任があるとすれば、それは私一人だ。けしてお前の所為ではない」
『……! はい』
社長は照れ臭そうに私に背を向けると、二枚の写真を取り、乱歩さんの前にパサッと置いた。
「乱歩。出番だ」
「……やんないと駄目?」
私は立ち上がり、乱歩さんの前に立った。
そして、
『乱歩さん。お願いします』
頭を下げた。
敦君の居場所は判る。だけど敦君が乗っている船がどんな種類だとか、具体的にまでは判らないのだ。此れは彼にしか出来ない。
「う……」
乱歩さんはそんな私の様子に若干怯む。そこに社長が畳みかける。
「乱歩。若し恙なく新人を連れ戻せたら__」
「特別
「褒めてやる」
余りにも単純な一言。他の人が聞いたらそれだけ?と文句を云いそうな報酬だろう。
「そ__」
だが乱歩さんにとっては、その一言が、何よりも嬉しい一言なのだ。
「そこまで云われちゃしょーがないなあー!」
クッソ私の時と対応が違い過ぎて泣く。いやそりゃそうなんだけど!
十年来の知り合いと四年前に一回逢ったきりで対応が違うのは当然なんだけど!何か悔しい!
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柳月俐蓮(プロフ) - ジイドと織田作生きてる!最高!ありがとうございます! (2023年2月17日 12時) (レス) @page21 id: ad2e4ffd8d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 笑いすぎて死ぬかと思いました!才能がすごいですΣ(゚Д゚)私も学生(中)です。頑張ってください! (2020年5月21日 1時) (レス) id: 64807526c9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - いつも楽しく見させていただいてます! これからも頑張ってください! (2020年5月15日 23時) (レス) id: a99910d722 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - 鏡の国のアリスさん» えっと、鏡の国のアリスさんの作品の方で、コメントさせて頂きます。これちょっと色々説明したいので……済みません。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - すいません、これ母のケータイです。私、今情緒不安定で、、、すいません、宣伝、お願いしても、いいですか?勝手なのは承知なんですけど。お友だちにもなりたいです…!本っっ当に、すいません!でも、今けっこーヤバイんです。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d49f1732dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年6月15日 15時