火薬の威力ヤバすぎワロタ ページ14
「走行中の車が突然あそこまで吹っ飛んだそうですよ」
『クッソ高』
賢治君は何頭上の車__と云うか、建物に思いっ切りぶっ刺さってる車を指差して云った。敦君は顔を蒼褪めさせて頭を抱える。
「運転手は車内で即死、身元不明」
「身元不明?でも指紋や歯形が残ってれば身元って判るんじゃ」
調書を読み上げる賢治君に敦君が問うと、賢治君は笑って云った。うわあ訊かなきゃいいのに。
「ええ、歯形や指紋の形が残ってれば」
私の中にぐちゃっと云う形容詞が似合う映像が浮かぶ。慌てて消すが、それは敦君も同じだったようで「うえっ」と呟く。
「さて、乱歩さんならここで事件解決なのですけど……我々の仕事は先ず、情報を
そう云って歩き出した賢治君。だが其処へ、通り掛かる人が次々声を掛ける。
「あら賢ちゃん、この前猪肉ありがとうねえ」
「前田のお姉さん。いえいえ、実家からの余り物ですから」
「おう坊、実は前話した菜園、どうにも水捌けが悪くてな」
「きっと畝の土質ですね、明日行きますよ」
その他にも色んな人に声を掛けられる賢治君に、私と敦君は唯々呆然としていた。
「……大人気だね」
『つか知り合い多過ぎじゃない……?』
「ええ、都会の人は怖いと聞いていましたが__この街の人は、皆さん良い人ばかりで」
笑って云った賢治君に、敦君が振り返って云う。
「ていうか1番目の人……お姉さん?」
「うちの村では若者の範疇です」
『いやどんな村それ』
と顔を突き合わせて喋っていた私達の背後から、いきなり声がした。
「よう賢ちゃん。仕事か?」
ぷるぷる震え乍ら私の後ろに隠れる敦君。おい私女子だぞ。何で私の後ろに隠れるんだよ!
……いや、別にね?私は驚いてないからね?ちょびっとだけ、驚いただけだからね?別に五センチぐらい飛び上がったりしてないからね?
なんて私が脳内で誰にしているのか判らない云い訳をしていると、賢治君はおっさんに気軽に話し掛けた。
「ええ、そこの爆発した車の件です。何かご存じないですか?」
「ああ、アレなあ。噂はあるなあ」
顎を触り乍ら答えるおっさん。だがニコーとしている賢治君を見ると、慌てて自分が持っている情報を賢治君に話し始めた。
「本来は云うたらあかんのやけど……」
「いつもすいません」
皆、番外編も続編出たからねー!良かったら見てみてねー!→←The・田舎!
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柳月俐蓮(プロフ) - ジイドと織田作生きてる!最高!ありがとうございます! (2023年2月17日 12時) (レス) @page21 id: ad2e4ffd8d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 笑いすぎて死ぬかと思いました!才能がすごいですΣ(゚Д゚)私も学生(中)です。頑張ってください! (2020年5月21日 1時) (レス) id: 64807526c9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - いつも楽しく見させていただいてます! これからも頑張ってください! (2020年5月15日 23時) (レス) id: a99910d722 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - 鏡の国のアリスさん» えっと、鏡の国のアリスさんの作品の方で、コメントさせて頂きます。これちょっと色々説明したいので……済みません。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - すいません、これ母のケータイです。私、今情緒不安定で、、、すいません、宣伝、お願いしても、いいですか?勝手なのは承知なんですけど。お友だちにもなりたいです…!本っっ当に、すいません!でも、今けっこーヤバイんです。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d49f1732dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年6月15日 15時