悪役令嬢は破滅エンドを認めない 〜転生したら神のせいで悪役令嬢になっていた。私はヒロインを所望したはず！〜

悪役令嬢『エミール』の認識のされ方がクズな件2 ページ21

「クラウディア、エミール、よく来たわね、って、エミール、どうかしたの？」


「…って、ああ、叔母様、申し訳ありません。少々落ち込む出来事がありましたので…」



そう言った後で、大急ぎでカーテシーを済ませる。



すると、叔父様が驚いて目を丸くした。



「落ち込む？エミールが？いったい何があったんだい？」



「私、落ち込むのも珍しいんデスネ…」



叔父様が放った心無い(？)一言にさらに私の繊細な心がっ！！


「ま、まあ、とにかく中庭に案内するわね。」


叔母様の声でそういえば、と、ここに来た本題を思い出す。


「ええ、お願いしますわ。」


☆☆☆☆☆☆


四人揃ってゾロゾロと中庭に歩いていく。


そこには、遅い！と言って地団駄を踏むケイトと、それを必死に抑えるヴァンがいた。


私が、


「遅れてしまって申し訳ありません、ケイト姉様、ヴァン。」


と言った途端に、グリンっ！とスゴい勢いで振り向いたケイト姉様にお姉様が若干引いている。


「ああっ！やっと来た、エミール、クラウディア！おっそーい！」


「ちょっと姉さん！…ごめんなさい、クラウ姉さん、エミィ。姉さんはちょっと気が立ってるみたいで」


そう言って力づくで姉を押さえつけているヴァンがスゴいと思うの私。

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