狂×恐～昨日のカタチ～ (ページ21)

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第五章二話ページ21

「ああ・・？なんだこれ・・！？あ・・これ・・て・・」

「ん？」

夜神先輩が保健室から持ってきたライトを玲先輩の足元にあてた。

「！？」

俺たちがそこで見たもの。それは・・

ゴロっ

「麻水？」

そこには見慣れた麻水の顔が転がっていた。廊下には他の班員の死体も転がっていた。

バキバキッ

「うわあああああ！！」

バキッ

嫌な音が俺たちの耳に響いた。

「あいつは・・なんなんだ・・？」

俺たちの見た先には、黒に近いこげ茶の体に白い仮面のような顔が何個もついていて、腕が顔の数

ほどある化物がいた。

「あいつが・・やったのか？」

「ああ・・多分な・・」

シュンッ

俺たちの目の前に何かが現れた。

「アララーコンカイハアンマリヒトヲツカワナカッタンダネー？ザンネンダナァー！イチバンツヨ

　イブカヲハケンシタノニナァ」

「Ａ・・」

「おいＡ。もしかして、その化物を倒せばここから出られるのか？」

夜神先輩が聞く。

「カンガイイネ！ソウサ、コノ『ガルマンダ』ヲタオセバココカラデラレルンダヨォ～！タ

　ダネェ・・ヤリカタヲマチガエタラキョウフハツヅク。」

ガルマンダ？こいつの名前なのか？

「やり方って・・どういうことだ。」

宏太が聞くが

「ウントネェ～・・」

「アルジ、ワタクシノジャクテンヲオハナシニナルツモリデスカ？」

化物がＡの声を遮る。

「「化物が喋った！？」」

このおかしな空間に来てから何度も化物を見てきたが、意思疎通のできる化物は初めて見た。

「ゴメンネガルマンダ！イワナイカラ。サテミナサン！サイシュウタイケツノバショヲオシエテア

　ゲル。ホカノナカマニハイマカラボクガ、コウナイホウソウデヨブカラソノママムカッテクレ

　テ、ＯＫダヨ！」

ピンポンパンポーン

校内放送が始まる。

［ミナサーン、コンニチハ～！Ａデース！イマカラサイシュウタイケツガハジマルヨォ～バショハ

　オクジョウ！イソイデアツマッテネェ！］

ピンポンパンポーン

校内放送が切れると同時にＡとガルマンダもいなくなっていた。

「俺たちも向かおう。」

「「あぁ！／はい！」」