狂×恐～昨日のカタチ～ (ページ11)

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第三章二話ページ11

今、先輩が待機班の夜神先輩にさっきのことを話、新しく班を作り直すことになった。

一班は図書室、二班は保健室へ向かう。俺と夜神先輩、同じクラスからは鈴木裕也(すずきゆう

や)、三浦満(みうらみつる)、谷文太(たにぶんた)、千葉俊(ちばしゅん)、及川夏巳

(おいかわなつみ)、今井温(いまいのん)。他にも他クラスの一年が数人と二年生、三年生

が男女数人ずつ。一班は二班の五分の一ほどの人数しかいない。玲先輩の判断だ。なぜこの判断に

したのか聞くと、

『勘だ。』

と返された。だから女子もとても少ないのだ。

楓や夏奈、玲先輩は二班にいる。

「おい、真央？そろそろ行くぞ！」

夜神先輩に声をかけられる。

「すいません！今行きます！」

俺は返事をし、教室を出た。

一班は二班と別れ、二階にいる。そして校舎の一番端にある図書室の前につくと、満の姉である三

浦陽菜(みうらひな)先輩が言った。

「夜神君、待って！ここは嫌な予感がする・・保健室に行こう？」

すると、裕也が遮るように言った。

「せっかく来たんですし、入ってみましょうよ！俺ら、先入りますね！」

裕也、文太、夏巳と他の一年や二年、三年が数名入っていく。次の瞬間、

「うわあああああ！！」

叫び声が聞こえた。開いた扉から中を見ると、四階にいたあの巨大な化物がいた。怯えて動けない

仲間をどんどん食らっていく。

「なにやってんだ！！早くにげ「逃げるぞ。全員保健室まで走れ。」

夜神先輩が俺の言葉を遮り言った。

「見捨てるんですか！？」

満が必死に叫ぶ。

「なら・・応戦するか？助かる見込みはゼロだ。」

そういうと銃で図書室から少しずつ出てきた化物の頭を狙って夜神先輩が発砲した。すると、バフ

ンッという音と共に夜神先輩の放った弾が当たる前に消え去った。

「チッ！やっぱり効かねぇか。」

「え！そんな・・」

夜神先輩は低く舌打ちをすると、

「保健室に向かって走れ！！」

さっきよりも強く夜神先輩が言う。皆が決意を固め一階にある保健室まで全速力で走る。化物は俺

たちの後を追ってきている。一階へ逃げる間にも次々と仲間が食われていく。威嚇するように俺た

ちは時折後ろを振り返り、発砲する。