えっと…10 ページ10
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カリム「あ、そうだ!俺の部活に来てみないか!?」
『え、…?』
カリム「俺、軽音部なんだけどな!オマエ楽器できるか?」
『でき、ます…』
カリム「ホントか!?」
『ピアノ…』
カリム「ピアノか!ジャミルも弾けるんだぜ!」
『じゃ、みる?』
カリム「よしっ!決まりだな!こっちだ!」
そう言って、歩き出してしまうカリム先輩。あわてて立ち上がって追いかけた。
しばらく歩くとカリム先輩は止まった。そして、がらんとドアを開けて手前の部屋に入っていった。
え、え、…僕…どう、すればいいの…?
カリム「Aもこいよー!」
あ、入って、いいんだ……
フードを被り直して、部屋に入る。すると、見覚えのあるオレンジ色の髪にダイヤのスート、ライムグリーンの瞳を持つ、
「あれ?Aちゃん?」
ケイト先輩だ。
『あの、えと…こ、こんにちは…部活見学…しに、来ました…』
「おぉ!そうか、部活見学であったか!思う存分見ていくがよい。」
『あ、っと…ありがとう、ございます…!』
誰だろ…
黒い髪にショッキング・ピンクのメッシュ、僕よりも低い身長…
『えっと……一、年の…A、です…』
リリア「ふむ、これは失敬。ワシは三年のリリアじゃ。リリア・ヴァンルージュ。よろしく頼む。」
『あ、よ、よろしく…お願、いします…』
リリア「くふふ、これはまた素直なヤツが入ったものだ。」
素直……?
カリム「もういいか?じゃあ早速!ピアノはそこにあるぜ!楽譜は何にするんだ?これか?あ、これか?」
『あ、えと…』
ケイト「ちょいちょい!カリムくん、落ち着いて??Aちゃん困ってるから!ね?」
カリム「わ、悪い!」
『い、え…あの、ありがとう、ございます…』
ピアノの前に行き、ドの鍵盤を押してみる。
心地好い音が、部屋中に響いた。
あぁ、懐かしい。
あの頃は、兄さんも一緒に弾いてくれたんだっけ……
『すみ、ません…楽譜、何でもいいので1つ…』
カリム「お!じゃあこれとかどうだ?」
『星に願いを……』
これもまた、懐かしい曲だな……
僕が独学でやっていたピアノを、お母様がまだ優しかった頃にそれを見かけて習わせてくれたんだ。
一番最初に、覚えたのがこの曲。
一番最初に弾いたのがこの曲。
一番最初に兄さんと弾いたのがこの曲。
小さい頃からずっと弾いてる曲だ、楽譜、要らなかったな…
深呼吸をして、椅子に座る。
…一番最初の鍵盤を叩いた。
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ディアソムニア大好き - 更新楽しみにしてます! (5月31日 21時) (レス) @page26 id: 32c154531a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 凄く面白かったです!!もし良ければ更新お願いします!! (2023年1月11日 0時) (レス) @page27 id: d035d348ec (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - そーだだおさん» あ、もちろん!!絶対スケモン書きます!! (2021年11月12日 0時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)
そーだだお - スケモンみたい...Booo弟くんにしてほしい! (2021年11月12日 0時) (レス) @page26 id: b62b3a7923 (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» あ、ゴスマリも書きます。🍰貰います。いただきます。 (2021年11月11日 1時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀 x他1人 | 作成日時:2021年7月4日 13時