検索窓
今日:15 hit、昨日:16 hit、合計:211,287 hit

えっと…10 ページ10





カリム「あ、そうだ!俺の部活に来てみないか!?」



『え、…?』



カリム「俺、軽音部なんだけどな!オマエ楽器できるか?」



『でき、ます…』



カリム「ホントか!?」



『ピアノ…』



カリム「ピアノか!ジャミルも弾けるんだぜ!」



『じゃ、みる?』



カリム「よしっ!決まりだな!こっちだ!」



そう言って、歩き出してしまうカリム先輩。あわてて立ち上がって追いかけた。







しばらく歩くとカリム先輩は止まった。そして、がらんとドアを開けて手前の部屋に入っていった。



え、え、…僕…どう、すればいいの…?



カリム「Aもこいよー!」



あ、入って、いいんだ……



フードを被り直して、部屋に入る。すると、見覚えのあるオレンジ色の髪にダイヤのスート、ライムグリーンの瞳を持つ、



「あれ?Aちゃん?」



ケイト先輩だ。



『あの、えと…こ、こんにちは…部活見学…しに、来ました…』



「おぉ!そうか、部活見学であったか!思う存分見ていくがよい。」



『あ、っと…ありがとう、ございます…!』



誰だろ…



黒い髪にショッキング・ピンクのメッシュ、僕よりも低い身長…



『えっと……一、年の…A、です…』



リリア「ふむ、これは失敬。ワシは三年のリリアじゃ。リリア・ヴァンルージュ。よろしく頼む。」



『あ、よ、よろしく…お願、いします…』



リリア「くふふ、これはまた素直なヤツが入ったものだ。」



素直……?



カリム「もういいか?じゃあ早速!ピアノはそこにあるぜ!楽譜は何にするんだ?これか?あ、これか?」



『あ、えと…』



ケイト「ちょいちょい!カリムくん、落ち着いて??Aちゃん困ってるから!ね?」



カリム「わ、悪い!」



『い、え…あの、ありがとう、ございます…』



ピアノの前に行き、ドの鍵盤を押してみる。



心地好い音が、部屋中に響いた。



あぁ、懐かしい。



あの頃は、兄さんも一緒に弾いてくれたんだっけ……



『すみ、ません…楽譜、何でもいいので1つ…』



カリム「お!じゃあこれとかどうだ?」



『星に願いを……』



これもまた、懐かしい曲だな……



僕が独学でやっていたピアノを、お母様がまだ優しかった頃にそれを見かけて習わせてくれたんだ。



一番最初に、覚えたのがこの曲。



一番最初に弾いたのがこの曲。



一番最初に兄さんと弾いたのがこの曲。




小さい頃からずっと弾いてる曲だ、楽譜、要らなかったな…



深呼吸をして、椅子に座る。



…一番最初の鍵盤を叩いた。

えっと…11→←えっと…9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (548 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1627人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ディアソムニア大好き - 更新楽しみにしてます! (5月31日 21時) (レス) @page26 id: 32c154531a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 凄く面白かったです!!もし良ければ更新お願いします!! (2023年1月11日 0時) (レス) @page27 id: d035d348ec (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - そーだだおさん» あ、もちろん!!絶対スケモン書きます!! (2021年11月12日 0時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)
そーだだお - スケモンみたい...Booo弟くんにしてほしい! (2021年11月12日 0時) (レス) @page26 id: b62b3a7923 (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» あ、ゴスマリも書きます。🍰貰います。いただきます。 (2021年11月11日 1時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: x他1人 | 作成日時:2021年7月4日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。