えっと…5 ページ5
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〜ケイトside〜
トレイ「A…まだ、リドルとは…気不味いか…?」
え、ちょっと待って!オレだけ話読めないんだけど!!
こくっと頷くAちゃんはやっぱり小動物のようで。自然と守りたくなるのはきっとトレイくんも同じ。
トレイ「Aは、リドルが嫌いか?」
うん、まったく話読めないな。トレイくんがAちゃんの前に座ったのを見計らってAちゃんの横に座った。
リドルくんが嫌いか、という質問に対して不安げに眉を潜めるAちゃん。何の事情であれ、弟のAちゃんに対しては野暮だと思うんだけどなぁ。
A「わかん、ない…です……嫌い、じゃないと……思いたい、です…」
思いたい、か。
『じゃあAちゃん、嫌いじゃないよ。リドルくんのこと。』
A「えっと…」
『嫌いじゃないと思いたいんでしょ?じゃあ嫌いじゃないよ。』
トレイ「……ははっ、そうだな。」
A「……そう、だといい、なぁ……ありがと、ございます…けーく、ん?先輩?…」
『あははっ、ケイト先輩でいいよ。』
"素直"
その言葉がこの子には一番似合う。なら、きっと答えは簡単に出るはずなんだ。
「おや、ケイトとトレイじゃないか。それと……」
ガタッ
そんな音がしたかと思えば、隣のAちゃんが立ち上がって、フードを深く被った。
急いで食器を持って立ち上がって、逃げるように食器を置いて食堂を出ていった。
『A、ちゃん?!』
オレも慌てて立ち上がって、追い掛けようとしたけど、トレイくんがオレの腕を掴んで離さない。
行くな、追いかけるな、と言われているような気がして大人しく席に戻った。
「トレイ…、!?今のはAか!?」
トレイ「……。」
リドル「っ!!トレイ!!Aなんだろう!?どうして!!教えてくれないんだい!?」
トレイ「今のお前だと、傷付けるだけだ!!」
リドル「っ…」
さっきオレたちに声をかけたのはリドルくんだったらしい。リドルくんはトレイくんに何度もAちゃんなのか聞いていたが、トレイくんは頑なに教えようとはしなかった。
トレイ「多分同じ寮だ…いずれ会える。今は落ち着けリドル!」
リドル「ボクが!!会ってちゃんとしなければいけないんだ!兄として!寮長として!!」
トレイ「今のお前に、何ができるんだ!」
リドル「それは、っ」
トレイ「謝るのか?謝って元に戻ると思うか?それでAは満足すると思うか?」
黙り込んだリドルくんは酷く苦しげだった。
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ディアソムニア大好き - 更新楽しみにしてます! (5月31日 21時) (レス) @page26 id: 32c154531a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 凄く面白かったです!!もし良ければ更新お願いします!! (2023年1月11日 0時) (レス) @page27 id: d035d348ec (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - そーだだおさん» あ、もちろん!!絶対スケモン書きます!! (2021年11月12日 0時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)
そーだだお - スケモンみたい...Booo弟くんにしてほしい! (2021年11月12日 0時) (レス) @page26 id: b62b3a7923 (このIDを非表示/違反報告)
るぅせくん(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» あ、ゴスマリも書きます。🍰貰います。いただきます。 (2021年11月11日 1時) (レス) id: 56b69d7d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珀 x他1人 | 作成日時:2021年7月4日 13時