【あんスタ】夢ノ咲の天才作詞家【男主】 (ページ11)

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9話ページ11

授業の時間って暇だから
時間がもったいない。

そんなときこそ作詞に没頭する他ない。

「……、……ぎ、如月っ！」

「……あ゛？」

不意に呼ばれて、ガラの悪い返事を
してしまう。

アイドルとはいえ、男子高校生なのだ、
これくらい多めに見てほしい。

「60ページの3行目から立って音読」

「は～い」

Aは教科書を広げると、
立ち上がって音読を始めた。

なんの面白みもない説明文構成の文章。

物語性もないのにどうしてテストに出すのか、
ボクはそんなことを
中学生の頃から考えている。

つまらない文章だった。

「驚くか驚かされるか」それによって
自分に余裕が生まれるかどうかが変わる
というどうでもいい内容だ。

「そこまででいいぞ。ありがとう」

Aはガタンと椅子を鳴らして座った。

大きなあくびをして、ペンを持ち直した。

また、カリカリとシャーペンの音が
教室に響く。

それとは反対に先生の説明の声が邪魔をする。

そしてチャイムがなり授業が終わった。

「サラちん、お弁当を持って放送室に行くろ！」

「了解！」

ざわざわとしだした教室をあとにして
早足で放送室に向かう。